ダンフォス、産業用油圧向け可変速ドライブ(VSD)製品群を投入、最大60%の省エネを実現

ダンフォス(Danfoss):2026年3月17日

ダンフォスは、産業用油圧アプリケーション向けに可変速ドライブ(VSD)製品群を投入した。誘導モーターおよびサーボモーターの2系統のソリューションを展開し、従来の定速システムと比べて最大60%のエネルギー削減を実現する。

今回のVSDソリューションは、「ビッカーズ・バイ・ダンフォス(Vickers by Danfoss)」ブランドで提供される。低ダイナミクス・制御要求向けには誘導モーターVSD、高ダイナミクス用途向けにはサーボモーターVSDを用意し、用途に応じた最適化を図る。

誘導モーターVSDは、PVMコードBアキシャルピストンポンプ(PVM Code B axial piston pump)、ダンフォスVLTオートメーションドライブFC302(Danfoss VLT® AutomationDrive FC 302)、非同期誘導モーターで構成される。オープンループ制御により必要に応じた流量・速度制御が可能で、3~250kW(90kW超は個別設計)に対応。運転条件に応じて20~40%のエネルギー削減を実現する。

一方、サーボモーターVSDは、VGPS内接ギヤポンプ(VGPS internal gear pump)またはPVMXアキシャルピストンポンプ(PVMX axial piston pump)、永久磁石同期モーター(PMSM:サーボモーター)、ダンフォスiC7オートメーションドライブ(Danfoss iC7-Automation drive)で構成。独自のp/Q制御ソフトによりクローズドループで圧力・流量を高精度に制御する。3~100kWに対応し、設計・据付・立上げの簡素化と短期化を実現。エネルギー消費は30~60%削減できる。また、高応答なポンプ速度制御により圧力・流量制御弁の削減・廃止が可能となり、機械構成の簡素化にも寄与する。

両システムはエネルギー効率向上により発熱を抑制し、オイルクーラーの小型化または不要化を可能にすることで設備コストの低減に貢献する。発熱低減はシールや作動油の寿命延長にもつながるほか、低速運転時の騒音低減により作業環境の改善、安全性向上、レイアウト自由度の拡大にも寄与する。

さらに、VSDの採用によりポンプやモーターの小型化が可能となる。可変速制御によりモーターの全速度域を活用できるため、最大流量を維持しつつポンプ容量を縮小できる。これにより必要トルクが低減され、短時間の高負荷は電動機の過負荷耐性で対応できるため、モーターも小型化できる。結果として設置スペースと設備容量の縮小、トータルコストの低減を実現する。

ダンフォス・パワーソリューションズ(Danfoss Power Solutions)のインダストリアルソリューションズ部門プロダクトマネージャーであるユライ・ビットナー(Juraj Bittner)氏は、「当社のVSDソリューションは、ポンプとドライブのシームレスな統合により高い性能を実現している。ダンフォスのドライブは油圧VSDシステムと最適に適合し、立上げや運用が容易な調和の取れたシステムを提供する。ビッカーズの高い耐久性と信頼性に、ダンフォスの高度な制御技術を組み合わせることで、現代の油圧用途に向けた高効率かつコスト競争力の高いソリューションとなる」と述べた。

本製品は、射出成形、ゴム成形、工作機械、プレス、ダイカスト、金属成形、食品加工など、ピーク出力が常時必要とされない間欠運転の産業用途に適している。

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