カナデビア、米ミネソタ州でバイオメタン事業、廃棄物由来エネルギーとバイオ炭を創出

カナデビアは3月17日 、100%子会社のイノバ(Kanadevia Inova AG)が米国ミネソタ州において、食品廃棄物などの有機性廃棄物を原料とするバイオメタン製造施設の建設・運営事業を実施すると発表した。

本プロジェクトは、同州の廃棄物・リサイクル事業者であるデムコン(Dem-Con Companies, LLC)との共同事業で、EPC(設計・調達・建設)および完成後の運営・保守まで一体で担う。地域の廃棄物処理とエネルギー供給を統合した循環型インフラの構築を狙う。

施設では、乾式メタン発酵と炭化技術を組み合わせたプロセスを採用。有機性廃棄物を微生物により分解してバイオガスを生成し、これをアップグレードしてバイオメタンとして供給する。さらに、発酵後に残る消化残渣は炭化処理を施し、土壌改良材や肥料、燃料として利用可能なバイオ炭へ転換する。

このバイオ炭化工程により、従来の埋立処分や単純な肥料利用と比較して温室効果ガス排出を抑制できる点が特徴で、廃棄物の完全資源化と環境負荷低減を両立する。

2027年に有機性廃棄物の受け入れを開始する計画で、稼働後は年間最大約7万5,000トンの廃棄物を処理し、約540万Nm³のバイオメタンと約8,000トンのバイオ炭を生産する見込み。これにより、埋立依存からの脱却と再生可能エネルギー供給の拡大に寄与する。

原料供給は、ラムジー郡およびワシントン郡が設立した公的機関であるアール・アンド・イー(Ramsey/Washington Recycling & Energy)が担う。同機関は廃棄物ゼロ社会の実現に向けた取り組みを進めており、本プロジェクトの基盤を支える。

また、ミネソタ州の制度であるミネソタ天然ガスイノベーション法(Minnesota Natural Gas Innovation Act)により、センターポイント・エナジー(CenterPoint Energy, Inc.)およびエクセル・エナジー(Xcel Energy, Inc.)がバイオメタンの受け入れ・利用を通じて事業を支援。生産されたエネルギーは地域のガスインフラに組み込まれる。

資金面では、ミネソタ環境・天然資源信託基金(Minnesota Environment and Natural Resources Trust Fund)や州商務省の助成を活用。稼働後も州の補助制度により運用が支えられる見通しだ。

カナデビアグループは、廃棄物資源の有効活用と再生可能エネルギーの供給を軸に、海外での循環型ビジネスの展開を加速する方針である。

■プロジェクト概要
建設地:米国ミネソタ州ルイスビル・タウンシップ(Louisville Township, Minnesota, USA
事業内容:バイオメタン製造施設の設計・建設・運営(EPC+O&M)
処理能力:最大75,000トン/年
ガス生産量:約5,400,000Nm³/年
副産物:バイオ炭 約8,000トン/年
処理開始:2027年予定
事業主体:イノバ(Kanadevia Inova AG)、デムコン(Dem-Con Companies, LLC)
原料供給:アール・アンド・イー(Ramsey/Washington Recycling & Energy)
エネルギー利用:センターポイント・エナジー、エクセル・エナジーによる受け入れ・活用

ニュースリリース