IHI、米発電O&M子会社を九電系に譲渡、カーボンソリューション事業の構造改革の一環

IHIは3月16日、米国子会社で発電所向け運転・保守(O&M)サービスを手掛けるIHI Power Services Corp.の全株式を、九州電力グループの海外事業会社キューデン・インターナショナルの米国子会社Kyuden International Americas, Inc.に譲渡すると発表した。株式譲渡は5月末を予定しており、海外カーボンソリューション事業の構造改革の一環として事業ポートフォリオを見直す。

IHI Power Servicesは米国市場で発電所向けの運転・保守サービスを中心に、技術支援を含む包括的サービスを提供してきた。多くの発電所で実績を持ち、発電設備の安全性や信頼性、経済性の向上に貢献しているほか、発電施設のオーナー・オペレーターとして電源運用にも携わっている。さらに規制対応やプロジェクト管理などのコンサルティングも展開し、発電所資産価値の最大化を支援している。

近年、米国では再生可能エネルギー導入の拡大やAI関連需要の増加、発電設備の老朽化などを背景に、発電設備の信頼性確保と効率運用の重要性が高まっている。これに伴い発電所O&M市場は今後も拡大が見込まれており、より高度なサービス体制や専門人材の確保が求められている。

こうした事業環境の変化を踏まえ、IHIはIHI Power Servicesの持続的成長に向けた戦略オプションを検討してきた。その結果、北米を含む海外エネルギー事業を展開するキューデン・インターナショナルグループの傘下で、継続的な成長投資や事業シナジーを図ることが最適と判断し、株式譲渡を決定した。

キューデン・インターナショナルは九州電力グループの海外エネルギー事業を担う中核会社で、北米やアジアなどで電力事業やコンサルティング事業を展開。近年は特に米国エネルギー市場への投資を強化している。

なお、IHI Power Servicesは2012年設立で、米カリフォルニア州アリソビエホに本社を置く。資本金は50万ドル、従業員数は約550人(2025年12月末時点)。2025年3月期の売上高は約1億2623万ドルだった。

今回の株式譲渡は、IHIが2025年11月の決算説明で示していた海外カーボンソリューション事業の構造改革の一環。同社は今後、事業ポートフォリオの再構築と成長領域への経営資源シフトを進め、持続的な成長を目指すとしている。

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