酒井重工、25年度通期売上予想を減額も最終益は上方修正

・政策保有株売却で純利益15億円に

道路舗装機械大手の酒井重工業は3月12日、2026年3月期通期(2025年度)の連結業績予想を修正し、売上高・営業利益・経常利益を減額する一方、最終利益を上方修正すると発表した。

修正後の売上高は前回予想比5.0%減の266億円(前回予想280億円)、営業利益は同16.0%減の10億5,000万円(同12億5,000万円)、経常利益は同17.6%減の10億3,000万円(同12億5,000万円)と見込む。 これに対し、親会社株主に帰属する当期純利益は、前回予想の9億円から15億円へと66.7%の増額となる見通しで、1株当たり当期純利益は105.61円から175.28円へ大きく改善する。

同社によると、世界的な建設機械市場は底入れの局面にあるものの、需要の力強い回復には至っておらず、主力とする道路機械などの売上が当初計画を下回る見込みとなった。 このため売上高の減少に連動して採算面も悪化し、営業利益・経常利益をそろって下方修正した。

一方で最終利益については、保有する上場株式の一部売却に伴う投資有価証券売却益を特別利益として計上することで、従来予想を上回る水準を見込む。 同日公表した別リリースによれば、売却予定時期は2026年3月、売却益は約11億円を見込んでおり、これを2026年3月期第4四半期に特別利益として計上する計画だ。

今回の株式売却は、政策保有株式の残高を連結純資産の20%未満とする同社方針に沿ったもので、持ち合い解消と資本効率の向上を狙う一環と位置づける。 売却益の見込み額は足元の株価等を前提としており、中東情勢の緊迫化を含む市場環境の不確実性次第では、実際の売却益が大きく変動する可能性があるとしている。

配当については、中期経営方針で掲げるROE連動型の配当方針に基づき、期末配当予想を据え置く。 ROEが3〜6%のレンジにとどまる見通しであることから、DOE3%水準とする前回公表通り、1株当たり105円の期末配当を予定し、直近期の純資産水準が見極めにくい現時点では配当予想を変更しない方針だ。

同社の配当方針は、ROEが3%未満の場合は配当性向100%、3〜6%の場合はDOE3%、6%超の場合は配当性向50%とするもので、資本効率と株主還元のバランスを意識した内容となっている。

建設機械需要の回復がなおら見通しにくい中、事業面での慎重な見通しと、政策保有株見直しによる最終利益の底上げ、配当の安定維持を組み合わせた格好。

ニュースリリース(業績予想修正)

ニュースリリース(特別利益計上)