米カミンズ、中型トラック向けエンジン群を拡充、X10ディーゼルを中心に多様な動力ラインアップを提案

カミンズ(Cummins):2026年3月10日

カミンズは3月10日、中型商用車市場向けのエンジンポートフォリオを拡充すると発表した。米インディアナポリスで開催されているワークトラック展示会「ワークトラックウィーク(Work Truck Week)」で公開したもので、耐久性、稼働率、用途対応力を高めたエンジン群により、建設、物流、公共サービスなど幅広い業務用車両のニーズに対応する。

今回のラインアップの中心となるのが、中型クラス向けディーゼルエンジン「X10」。職業用途トラック、公共交通車両、集配トラック、地域輸送など幅広い用途を想定したモデルで、同社の従来エンジン「L9」および「X12」の技術を継承しながら燃費性能を向上させた。L9比で最大4%、X12比で最大2%の燃費改善を実現するという。排気量10リットルのプラットフォームを採用し、運用コストの低減と高出力性能の両立を図った。

カミンズのオンハイウェイ事業担当副社長兼ゼネラルマネージャーのホセ・サンペリオ(José Samperio)氏は「顧客はどのような環境でも信頼できる性能をカミンズエンジンに期待している。X10はヘビーデューティー並みの強度を中型パッケージで実現し、あらゆる用途で必要とされる柔軟性と耐久性を提供する」と述べた。

排出ガス対策では、X10向けにツインモジュール後処理システム(Twin Module Aftertreatment)を採用。DPF(ディーゼル微粒子フィルター)とSCR(選択触媒還元装置)を独立構造とすることで、車両シャシーへの搭載自由度を高めるとともに整備性を確保した。さらに、同社の電気加熱システムにより必要なタイミングで排気温度管理を行うことで、厳格な排出ガス規制への対応を図る。

■Bシリーズエンジンの拡充

同社は中型トラック向けの主力シリーズであるBシリーズエンジン(B Series)のラインアップも拡充する。Bシリーズは職業用途トラック向けエンジンとして長年の実績を持ち、燃費性能、整備性、信頼性で業界の標準的存在となっている。

このシリーズに新たに加わるのが「B6.7オクタン(B6.7 Octane)」。中型業務用トラック向けに設計されたガソリンエンジンで、ディーゼル並みの耐久性とガソリンエンジンのシンプルな構造を両立する。中型作業車両やレンタル車両市場向けに、代替燃料オプションとして提案する。

■ピックアップ向け6.7Lディーゼルも展示

展示では、ピックアップトラック向けの6.7リットルターボディーゼル(6.7L Turbo Diesel)も紹介した。同エンジンはピックアップトラック「ラム(Ram)」シリーズの2500/3500や、シャシーキャブ仕様の3500/4500/5500に搭載されている主力モデル。高出力性能に加え、静粛性の向上や整備性の改善、牽引性能や加速性能の向上などを実現している。

建設、造園、公共事業、農業、消防・救助など幅広い用途での使用を想定しており、平日は作業用途、週末は日常利用にも対応できる走行性能を特徴とする。

ワークトラックウィークの会期は3月10日から13日まで。カミンズはブース番号5501で展示を行い、車両メーカーやフリート事業者向けに、車両統合や用途別性能、将来の排出ガス規制への対応などについて説明する。
 
■ カミンズ(Cummins)について
カミンズは1919年創業の米国の動力システムメーカーで、ディーゼルエンジンや電動・ハイブリッドパワートレイン、発電システム、ターボチャージャー、排気後処理装置など幅広い製品を展開。電動化事業「アクセレラ・バイ・カミンズ(Accelera by Cummins)」を通じてゼロエミッション技術の開発も進めている。2025年の売上高は337億ドル、従業員数は約6万7,400人。

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