日立製作所、世界初の550kV「SF6ガスフリー」フルGISを受注

・中部電力PG向け送電設備で導入

日立製作所は3月12日、中部電力パワーグリッドからSF6(六フッ化硫黄)ガスを使用しない550kVガス絶縁開閉装置(GIS)を受注したと発表した。日立エナジーの「EconiQ」シリーズを採用し、550kVクラスで開閉装置全体をSF6ガスフリー化する世界初のプロジェクトとなる。送配電設備の脱炭素化を進める中部電力パワーグリッドの取り組みを支援し、日本の電力網の環境負荷低減に貢献する。

今回導入されるのは、日立エナジー製の「EconiQ」ガス絶縁開閉装置(GIS)。従来のSF6ガスを用いる機器と比較し、温室効果ガス排出量を約99%削減できると試算されている。

GISは変電所などに設置される高電圧設備で、送電系統の開閉・保護機能を担う重要機器。高い絶縁性能を持つSF6ガスが長年使用されてきたが、地球温暖化係数がCO2の約2万4,300倍と高く、大気中での残存期間も長いことから、世界的に代替技術への転換が進んでいる。

欧州ではSF6機器の新規導入を段階的に廃止する動きが進んでおり、送配電分野でもSF6フリー機器の開発・導入が加速している。日本でも電化の進展やデータセンターの増設などに伴い電力需要の増加が見込まれる中、送配電網の増強と温室効果ガス排出削減を両立する技術として、SF6ガスフリー化への関心が高まっている。

中部電力パワーグリッドは2024年、電圧階級ごとにSF6ガスを使用しない機器の採用方針を策定。77kV以下のGISや275kV以上の単体遮断器でSF6ガスレス機器の採用を決めており、今回、基幹系統に用いる550kV GISにもSF6フリー機器を採用することで、2050年カーボンニュートラルに向けた取り組みをさらに加速させる。

日立エナジーは2021年から高電圧機器の環境配慮型ブランド「EconiQ」を展開。SF6ガスを環境負荷の低い代替ガスに置き換えつつ、従来機器と同等の性能、設置面積、安全性、信頼性を維持する高電圧機器群として、世界各国の送配電事業者への提案を進めている。

■プロジェクト概要
プロジェクト名:550kV SF6ガスフリーGIS導入プロジェクト
発注者:中部電力パワーグリッド
受注者:日立製作所/日立エナジー
設備:550kV ガス絶縁開閉装置(GIS)
製品:EconiQ ガス絶縁開閉装置
特徴:550kVで開閉装置全体をSF6ガスフリー化する世界初の案件
効果:従来のSF6ガス機器比で温室効果ガス排出量を約99%削減

ニュースリリース