技研製作所、オランダ世界遺産運河の護岸改修PJ、商業化フェーズ第2弾を受注

・ゼロエミッション施工で持続可能なインフラ更新モデル確立へ

技研製作所は3月10日、同社グループの技研ヨーロッパ(Giken Europe B.V.)が参画する合弁会社ジークラフト(G-Kracht B.V.)が、オランダ・アムステルダム市と世界遺産「アムステルダムの環状運河地域」の護岸改修プロジェクトにおいて、商業化フェーズ第2弾となる工事契約を締結したと発表した。

同プロジェクトは、老朽化した運河護岸の更新を目的としたもので、2025年5~9月に実施した商業化フェーズ第1弾の圧入施工の成功を受けて実施される。今回の工事では延長115.5m区間の護岸改修を行い、2026年8月から圧入施工を開始する予定。

施工は、技研の電動鋼管杭回転切削圧入機「ジャイロパイラー(Gyro Piler)GRV0611e」と、既設杭上で機械を稼働させ仮設工事を不要とする「GRBシステム(GRB System)」を使用。長さ約14m、直径508mmの鋼管杭154本を圧入し、護岸の更新を行う。

現場は歴史的建築物が並ぶ運河沿いの景観地区で、年間100万人以上がクルーズ観光で訪れるアムステルダムの主要観光地。圧入工法の特長である低振動・低騒音施工により周辺環境への影響を抑えるほか、仮設レス施工により水路交通を維持したまま工事を進める。さらに施工機械のフル電動化により、現場でのCO2排出ゼロを実現する。

同プロジェクトでは、2032年までに計3.3km区間の護岸改修を行う予定。技研ヨーロッパなどが開発した革新技術を用いる工事については開発グループが受注でき、パイロット施工を成功させたジークラフトには2028年までに計1.3km区間の工事受注が保証されている。その後、工事実績に応じて契約を更新し、2028~2032年の4年間でさらに2kmの改修が追加される見込み。

「ジャイロプレス工法(Gyropress Method)」と「GRBシステム」は、商業化フェーズを経て本プロジェクトの標準工法の一つとして採択される予定。他工法と比べて環境負荷が小さいことから、今後は他施工会社による採用拡大も見込まれ、圧入機や関連機器の販売・レンタル拡大につながる可能性がある。

なお、アムステルダムの運河護岸は最終的に約200km区間で改修が必要とされており、オランダ国内でも護岸や水路の更新需要が増加している。同社はゼロエミッション圧入施工による都市インフラ更新モデルを欧州で確立し、世界展開を進めていく方針としている。

■プロジェクト概要
協定名:AI2018-0423 Innovatiepartnerschap Kademuren G-kracht B.V.(運河護岸イノベーションパートナーシップ)
発注者:アムステルダム市
元請:ジークラフト(G-Kracht B.V.)
参画企業:技研ヨーロッパ(Giken Europe B.V.)、デ・コーニング(Gebr. De Koning B.V.)、ヴァン・ゲルダー(Van Gelder B.V.)
工事場所:Brouwersgracht 42(オランダ・アムステルダム)
施工内容:鋼管杭154本(直径508mm、長さ13.2~14.5m)を圧入し護岸改修
施工機材:ジャイロパイラー GRV0611e、クランプクレーン(Clamp Crane)CB2-11
圧入工期:2026年8月~12月(予定

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