川崎重工・神戸製鋼、世界初の次世代水素燃料供給システム運転開始

・液化水素ポンプとIFV活用でガスタービン発電の高効率化

川崎重工業神戸製鋼所は3月10日、世界初となる水素発電向け次世代水素燃料供給システムの運転を開始したと発表した。

神戸水素エネルギーセンターで液化水素ポンプと中間媒体式液化水素気化器(IFV)を組み合わせ、ウェット燃焼方式ガスタービンへの燃料供給に成功、省エネ化と冷熱活用によるカーボンニュートラル社会の実現を加速させる。

■実証の概要

川崎重工業と神戸製鋼所は、NEDO補助事業のもと、神戸市ポートアイランドの神戸水素エネルギーセンターで水素ガスタービン発電設備を活用した実証試験を実施した。

今年1月から試験を開始し、液化水素ポンプによる臨界圧力以上の昇圧とIFVを組み合わせた燃料供給に世界で初めて成功、ウェット燃焼方式ガスタービンへの供給を達成した。

今後はドライ燃焼方式への適用、夏期の厳しい条件下的運転確認、ポンプの長期信頼性試験を進める予定だ。

■技術の特徴

液化水素ポンプは液体状態で効率的に昇圧するため、従来のガス昇圧方式より圧縮動力を大幅削減し、システム全体の省エネ化を実現する。

IFVは気化時の冷熱を回収可能で、ガスタービン吸気冷却や冷凍・空調用途への応用が期待され、大規模水素CGS(熱電併給システム)への拡張性も高い。

川崎重工が高効率燃料供給を、神戸製鋼所がIFV開発をそれぞれ担当し、水素サプライチェーンの構築を推進する。

■将来展望

両社は効率・安全性・運用性に優れた水素供給モデルを確立し、コンビナートや工場、コミュニティーでの水素利用拡大、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する。

過去の参考実績として、川崎重工は水素100%熱電供給やドライ低NOxガスタービン実証、神戸製鋼所はNEDO採択プロジェクトを挙げている。

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