大林組・川崎重工・商船三井・千代田化工建設の4社、グリーン水素輸出プロジェクトを検討

・日本とNZ結ぶ水素回廊構想が始動

大林組川崎重工業商船三井千代田化工建設の4社は3月5日、ニュージーランドで製造したグリーン水素を日本へ輸出する事業化を見据えたコンソーシアム「日本ニュージーランド水素コリドー」を設立したと発表した。東京商工会議所で設立総会を開き、水素サプライチェーン構築に向けた検討を2026年度から本格化、2030年代初頭の輸出入開始を目標に掲げた。

日本はエネルギー自給率と再生可能エネルギー比率が低く、将来の大規模なグリーン水素需要を国内供給のみで賄うことは困難との見方が強い。一方、ニュージーランドは地熱・水力など再エネ資源が豊富で、一次エネルギーの約半分、発電電力量の約9割近くを再エネで賄うなど、グリーン水素製造拠点としてのポテンシャルが高い。同国政府も2024年11月に「Hydrogen Action Plan」を公表し、水素産業育成に向けた規制緩和や投資環境整備を進めている。

こうした条件を背景に、4社はニュージーランドを起点とした水素サプライチェーンを構築し、日本向けグリーン水素の安定供給ルートを確立する狙いだ。日本とニュージーランドは良好な外交・通商関係を有しており、政治的安定性の高いパートナーからの調達は、日本のカーボンニュートラル実現とエネルギー安全保障の両面で寄与すると見込まれる。

同コンソーシアムでは、会長に大林組専務執行役員グリーンエネルギー本部長の安藤賢一氏、副会長に川崎重工業専務執行役員エネルギーソリューション&マリンカンパニープレジデントの西村元彦氏、商船三井副社長執行役員COOの鍬田博文氏、理事に千代田化工建設執行役員フロンティアビジネス本部長の伊藤利之氏が就任した。設立総会には、日本ニュージーランド経済委員会やニュージーランド・ハイドロジェン・カウンシル、水素バリューチェーン推進協議会など関係者も出席し、官民連携による水素バリューチェーン構築への期待を示した。

4社は今後、ニュージーランドでの水素製造拠点整備、輸送手段、受入インフラなど一連のバリューチェーンの技術・事業性評価を進める。ニュージーランドを日本向けグリーン水素の有力供給拠点と位置付け、新たな輸出産業の創出と両国の脱炭素化に貢献することを目指す考え。

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