・温室効果ガス削減とエネルギー効率向上へ
バルメット(Valmet):2026年3月5日
バルメットは3月5日、フィンランド・タンペレにあるユリッタヤンカトゥ生産拠点(Yrittäjänkatu fabrics production unit)で、温室効果ガス(GHG)排出削減とエネルギー効率向上を目的とした設備投資を実施すると発表した。工場内に出力3MWの電気ボイラーを新設し、発電設備の熱供給システムに統合する。投資額は約200万ユーロで、2026年末までの稼働開始を予定している。
今回導入する電気ボイラーは高温の熱媒油を生成し、生産工程および工場の暖房用途に使用する。運用はベースロード電源として電気ボイラーを中心に稼働させ、既存のガスおよび石油ボイラーはピーク需要時の補助電源として利用する計画。これにより、電力・ガス・軽油の中から、その時点で最もコスト効率が高く排出量の少ないエネルギー源を柔軟に選択できる体制を整える。
バルメットのファブリック事業担当副社長サミ・レミ(Sami Remmi)氏は「今回の投資は、当社のサステナビリティ・アジェンダ(Sustainability Agenda)の一環であり、ユリッタヤンカトゥ工場のネットゼロ化に向けた重要な一歩となる。2030年までに自社事業のGHG排出量をさらに60%削減するという目標達成を後押しするものであり、脱炭素化に向けた重要なマイルストーンとなる」と述べた。
電気ボイラーの導入により、柔軟で最適化されたエネルギー生産が可能となり、排出量の大幅削減が見込まれる。プロセスエンジニアのペトリ・ナスカリ(Petri Naskali)氏は「今回の投資はタンペレ市(City of Tampere)の気候目標とも整合し、地域環境の改善にも寄与する」としている。
投資内容には、電気ボイラー本体の設置のほか、送電網接続の拡張、熱媒油配管システムの改修、自動化システムの更新などが含まれる。また、将来の生産設備投資に対応するため、工場の電力容量は現在の3.5MWから7MWへ増強する。
同工場では2023年から化石燃料を使用しない電力を購入しており、今回の投資により化石燃料使用の削減を進めることで、現在と比較して工場のGHG排出量をさらに25~50%削減できる見込み。
バルメットはプロセス産業向けの技術・サービスを提供する世界的な技術企業で、先進的な生産技術、サービス、重要な自動化およびフロー制御ソリューションを提供している。産業分野で225年以上の経験を有し、約40カ国に約1万8,500人の従業員を擁する。
2025年の売上高は約52億ユーロ。本社はフィンランド・エスポー(Espoo)にあり、株式はナスダック・ヘルシンキ(Nasdaq Helsinki)に上場している。