三菱重工、伊藤栄作社長が「CIO AWARD 2025-2026」グランプリを受賞

・AI実装で“自律型企業”への転換を加速

三菱重工業は3月4日 、取締役社長CEOの伊藤栄作氏が、グローバルビジネス誌「フォーブス ジャパン(Forbes JAPAN)」が選定する「CIO AWARD 2025-2026」においてグランプリを受賞したと発表した。

同アワードは今回で第5回。AIの実装を通じて日本のDX(デジタルトランスフォーメーション)を次のステージへ牽引し、革新的な成果を上げたCIO・CTOなど、テクノロジーを軸に経営を推進するリーダーを顕彰することを目的としている。

伊藤氏は2025年4月にCTOからCEOに就任。「技術がわかる経営者」を体現する存在として、製造業における経営と技術の融合を実践してきた点が高く評価された。

■知能化基盤「ΣSynX」を中核に全社展開

伊藤氏はCTO時代、知能化基盤「ΣSynX(シグマシンクス)」を主導。プラントのAI自律運転や、防衛・宇宙分野におけるAI無人機の開発など、ハードウェアをソフトウェアで高度に制御する体制を構築してきた。

CEO就任後は、この技術基盤を全社経営に展開。2024年度からの事業計画では「AI・デジタル実装による事業利益率向上」を掲げ、巨大なハードウェア群に“知能”を実装することで、従来の売り切り型ビジネスから、運用サービス(OpEx)型モデルへの転換を進めている。

ハードを納入して完結するモデルから、データ活用や遠隔監視、最適運転支援などを通じて継続的な価値を提供するモデルへの移行は、重厚長大型産業におけるビジネス構造の変革を意味する。今回の受賞は、技術と経営を高次元で統合する同氏の取り組みが評価されたもの。

■「AI自律型企業」への進化を志向

三菱重工グループは、高信頼・高精度なAI・自律化技術に加え、サイバーセキュリティ、複雑な制御技術、物理モデルシミュレーションなどの技術基盤を蓄積してきた。

今後は、これらの技術と多様な機械製品群をデジタルで「かしこく・つなぐ」ことで、機械システム同士が協調するエコシステムの構築を提案していく方針だ。エネルギー、航空・宇宙、防衛、インフラなど幅広い分野で、AIを核とした統合ソリューションの展開を加速させる。

「ΣSynX」は、多種多様な機械製品やサービスをデジタル技術で連携させ、新たな価値を創出するコンセプト。三菱重工は同基盤を軸に、自社を「AI自律型企業」へと進化させるとともに、顧客の高度化・複雑化する課題解決を支援していく考え。

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