タダノ、CONEXPO で「One Tadano」体制を本格訴求、戦略的買収効果と電動化製品を前面に

タダノは、3月3日から7日まで米ラスベガスで開催される国際建設機械展「CONEXPO-CON/AGG 2026」に出展し、中期経営計画(24-26)のスローガン「Reaching new heights」のもとで進める事業変革の成果を披露する。戦略的買収による製品ラインアップ拡充、ブランド統一「One Tadano」の推進、グローバルでのサポート体制強化を柱に、次の成長ステージを印象づける構えだ。

■戦略的買収で事業領域を拡大

前回展(2023年)以降、タダノグループは旧・長野工業(現:タダノユーティリティ)、マニテックス・インターナショナル(Manitex International)、IHI運搬機械の運搬システム事業(現:タダノインフラソリューションズ)を相次いで買収。

これにより、従来の移動式クレーンや高所作業車に加え、自走式高所作業車、ブームトラック、ナックルブームクレーン、ピック&キャリークレーン、ジブクレーン、バルクハンドリングシステムなどへ製品領域を拡張した。

氏家俊明社長は「中計で掲げた成長戦略の一つが戦略的買収を通じた成長。CONEXPO 2026で当社の変革を実感してほしい」とコメントしている。

■「One Tadano」でブランドを統一

今回の展示会の大きなテーマが、製品ポートフォリオの「TADANO」ブランドへの統一だ。北米で展開してきたManitex製品もタダノブランドへ統合し、グローバルで進めてきたブランド戦略を北米でも本格展開する。

タダノ・アメリカのディーン・バーリー(Dean Barley)社長は、Manitex統合について「工場の完全統合、品質基準やプロセスの標準化を優先し、長期戦略として進めてきた」と説明。ブランド統一により、全カテゴリーで一貫した品質とサポートを提供する体制を整えたと強調する。

■北米・欧州で部品供給体制を強化

製品拡充に合わせ、サポート基盤も強化する。北米では倉庫拡張、物流改善、在庫水準引き上げにより補修部品の即時供給体制を強化。出荷充足率向上など具体的な成果が出ている。

欧州では集中型スペアパーツセンターを新設し、航空便による迅速供給を実現。グローバル規模でダウンタイム削減とフリート信頼性向上を図る。

また、少人数制・実践型の新研修プログラム「Master Tech」を導入し、技術者育成も強化する。バーリー社長は「顧客機の稼働率最大化が最優先事項」と述べ、製品・部品・トレーニングを含めた総合支援体制をアピールする。

■主な展示機

▽今回の主な展示機種は以下の通り。

・テレスコピックブームクローラークレーン「GTC-600-2」
 55トンクラス後継機。フルパワーブーム113.8フィートを備え、OPTI-WIDTH™機能により最大4度傾斜でもフルピック&キャリー作業が可能。1台のトラックで輸送可能な60トンクラス機。

・オールテレーンクレーン「AC 5.250L-2」
 259.2フィートのメインブームを装備。新設計バイフォールドジブ搭載機を北米初披露。厳しい道路法規にも対応。

・自走式高所作業車「AS-63HD」
 最大地上高19m、デッキ積載荷重1,000kg。北米市場向けモデル。

・自走式高所作業車「AL68スパイダーリフト」
 狭軌クローラ式でアウトリガーを備え、樹木管理などに対応。

・ナックルブームクレーン3機種
 PMシリーズ各機種を展示し、屋根施工、樹木管理、油田サービスなど多用途展開を提案する。

■AI・電動化を前面に

「Reaching New Heights」展示エリアでは、AI搭載アシスタント「hey TADANO」を紹介。現場やオフィスから24時間アクセス可能なデジタル支援体制を提案する。

また、「Tadano Green Solutions」として電動化製品群を訴求。世界初のフル電動ラフテレーンクレーン「eGR-1000XLL-1」、ピック&キャリークレーン「25EL(Vallaシリーズ)」、高所作業車「eAA-22C」などを展示し、「Our True Mission: Zero Emissions」の実現を目指す姿勢を打ち出す。

買収によるポートフォリオ拡充、ブランド統一、サービス基盤強化、そして電動化・デジタル化。タダノはCONEXPO 2026を通じて、グローバル総合リフティング企業としての存在感を一段と高める構え。

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