クボタ、ノルウェーのアグリテック企業に出資、超精密除草ロボットを欧州展開、独・蘭で販売開始

クボタは3月4日、AIを活用した超精密除草剤散布ロボットを手がけるノルウェーのアグリテック企業キルター(Kilter AS)に出資したと発表した。2026年より同社の販売ネットワークを活用し、ドイツおよびオランダで同社製ロボット「AX-1」の取り扱いを開始する。欧州における精密除草ソリューションの強化を図る。

■環境規制強化で高まる精密除草ニーズ

EUでは環境負荷の低減と持続可能な食料生産の実現に向け、化学農薬の使用削減が重要政策課題となっている。除草剤として使用可能な成分が制限される一方、雑草の薬剤耐性の高まりも課題となっており、従来型の防除手法では作業負担やコスト増大が避けられない状況にある。

こうした中、環境負荷を抑えつつ収量を確保するため、より精密で持続可能な除草技術への需要が拡大している。

■6×6ミリを狙う「Single Drop Technology」

キルターが開発した自律型ロボット「AX-1」は、AI画像認識を活用し、雑草を特定してピンポイントで除草剤を散布する。最大の特長は、6×6ミリメートルという極小範囲を狙い、1滴ずつ散布する「シングル・ドロップ・テクノロジー(Single Drop Technology)」である。

必要最小限の薬剤のみを使用するため、作物を傷つけることなく株元近傍まで効率的な除草が可能。除草剤使用量の大幅削減と、環境持続性および農業生産性の両立に寄与する。

同機はすでにノルウェー、スウェーデン、ドイツなどで高付加価値作物の生産者向けに販売され、15種類以上の作物に対応している。今後は対象作物を拡大するとともに、クボタの販売網を通じてドイツおよびオランダでの拡販を進める。

■欧州での精密農業戦略を加速

クボタは今回の出資と販売連携により、欧州における精密農業ソリューションのラインアップを拡充する。環境規制の強化が進む欧州市場において、データ活用型の防除技術を展開し、持続可能な農業の実現に貢献する方針だ。

画像:ほ場で稼働する超精密除草剤散布ロボット「AX-1」

■キルター(Kilter AS)の概要
所在地:ノルウェー王国アーケシュフース県
代表者:アンダース・ブレビック(Anders Brevik)、クリストファー・マグナー(Kristoffer Magnor)
設立:2021年
事業内容:AIを活用した自律型超精密除草剤散布ロボットの開発・製造・販売

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