川崎重工、海外初のR&D拠点を仏ストラスブールに設立、ヘルスケア事業の共創を加速

川崎重工業は2月26日、海外初となるR&Dイノベーションセンター「Kawasaki Innovation Centre Europe SAS」をフランス・ストラスブールに設立し、3月1日から運営を開始すると発表した。欧州におけるヘルスケア分野の事業開発を本格化し、医療・介護現場の課題解決に向けた共創体制を構築する。

新会社は、外科教育・研究・技術開発を統合的に推進する国際的研究拠点であるIRCAD(消化器がん研究所/Institut de Recherche contre les Cancers de l’Appareil Digestif)内に設置される。IRCADは、低侵襲手術およびロボット手術の世界的パイオニアで、史上初の大西洋横断遠隔手術「リンドバーグ手術」を成功させたジャック・マレスコー教授(Prof. Jacques Marescaux)により1994年に設立されたことで知られる。

川崎重工は、同拠点に集積する医療・介護関係者や研究者、企業との連携を通じて現場ニーズを的確に把握するとともに、最先端技術や幅広い知見を取り込むことで、ヘルスケア分野における新事業創出を加速させる方針。

具体的には、グループが展開する手術支援ロボット「hinotori™」、自律走行サービスロボット「Nyokkey」、屋内配送ロボット「FORRO」、屋内外位置情報ソリューション「mapxus Driven by Kawasaki™」などを核に、AIや遠隔技術を組み合わせたワンストップソリューションの構築を目指す。病院経営の効率化や業務負担軽減といった経営課題への対応を視野に入れる。

同社は、ヘルスケア分野における事業ビジョン「未来のヘルスケアを共創する」のもと、本センターを多様な人材や企業が集い、実証を重ねながら新たな価値を創出する「共創の場」と位置付ける。欧州発のイノベーション創出を通じ、グローバル医療の発展に貢献していく考え。

<Kawasaki Innovation Centre Europe SASの概要>
所在地:フランス グラン・テスト地域圏ストラスブール市(IRCAD France内)
運営開始:2026年3月1日
資本金:100万ユーロ(約1.8億円、1ユーロ=182円換算)※川崎重工100%出資
代表者:亀山篤(研究開発・イノベーション担当)、中西徹弥(戦略・マーケティング担当)
事業内容:ヘルスケアソリューションの研究・開発、マーケティング、ビジネスディベロプメント

※為替レートは1ユーロ=182円。

ニュースリリース