ディア社( Deere & Company):2026年2月24日
ジョンディア(John Deere、NYSE:DE)は、Cシリーズのエアカートに新たに大容量の牽引式モデル「C1100T」を追加したと発表した。小麦などの小粒穀物農家向けに、補給回数を減らし、限られた播種適期における作業効率の最大化を狙う。
新型C1100Tは、従来のCシリーズが備える高精度計量・校正・データ接続機能を踏襲。アキュレートメーター(AccuRate™)、イージーキャル校正システム(EZCal™)、精密農業(プレシジョンアグ)技術を搭載するほか、ジョンディア・オペレーションセンター(John Deere Operations Center™)とシームレスに連携し、作業効率と物流管理の高度化を実現する。
播種機・プランター部門マーケティングマネージャーのアンソニー・スティチンスキー(Anthony Styczinski)氏は、「小粒穀物農家は短い播種期間内に作業を完了させる必要がある。大容量カートにより補給間の作業面積を拡大し、生産性を最大化できる」とコメントした。
■ 高精度化を支えるCシリーズの主な特長
C1100Tは容量拡大に加え、Cシリーズで定評のある高精度機能を搭載する。
アキュレートメーターは耐腐食性ステンレス製で、粒状肥料や種子処理剤などの摩耗性資材に対応。各メーターを個別制御でき、回転速度や吐出量を細かく調整可能とすることで、より高解像度な可変施用を実現する。カーブコンペンセーション(Curve Compensation)やセクションコマンド・プロ(SectionCommand™ Pro)にも対応し、播種精度は最大8倍に向上(※)するという。
業界独自のイージーキャル(EZCal™)は、ボタン操作で校正できるシステム。従来の手動バッグ方式と比べ迅速かつ効率的で、機体下にもぐる必要がなく、往復作業を削減する。
さらにアクティブキャル(ActiveCal™)により、タンク内の残量や残り播種可能面積をキャブ内で把握でき、過不足のない計量を支援する。
■ 作業性向上に向けた新機能
C1100Tには、新たにイージーリフト(EZLift)機構を採用。バルクバッグを地上やトレーラー、トラック荷台、保管台から直接持ち上げ、タンクへ投入できる。保管用プラットフォームも備え、作業効率を高める。
種子搬送には12インチ油圧式コンベヤーを新設。長尺化により未処理種子の補給作業が容易になり、タイヤ周辺のクリアランスも拡大した。ステンレス製ホッパーの採用で保守性も向上。前部プラットフォームはウォークオーバー式階段に刷新し、クロスヒッチへのアクセスを改善した。
また、フレックスタンク容量を105ブッシェルに拡大し、用途の柔軟性を高めている。
■ 物流管理機能を強化
G5またはG5プラス・コマンドセンター(G5 / G5Plus Command Center)とG5アドバンスドライセンスを搭載したマルチタンクエアシーダーは、オペレーションセンターの物流機能を利用可能。タンクが空になるまでの推定時間や残り作業面積を表示し、補給タイミングを可視化する。定量施用・可変施用いずれにも対応し、適時適所の補給体制を支援する。
■ 既存機種向け精密化アップグレードも
アキュレート計量システムは、1910エアカート(1910 air cart)の2タンク・3タンク仕様にも対応。帯電防止複合素材シュートにより作物残留を抑え、保守負担を軽減する。
さらにリレーティブフロー(RelativeFlow™)詰まり検知システムを用意。各条間の流量を相対監視し、詰まりを事前に検知して欠株や不均一な出芽を防止する。
ジョンディアは、精密農業技術とデータ連携を軸に、播種工程全体の効率化と収量安定化を支援していく方針だ。
(※)8系統の一次配管を持つエアカートと80フィート(約24m)幅エアシーダー使用時の比較。処方ゾーンは80フィートから10フィート(約3m)単位へ細分化可能。
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