カミンズ、油圧破砕向け天然ガス可変速エンジンを現場実証

・HSK78Gが1万時間超の運転実績、2026年第2四半期にEPA認証取得へ

カミンズ(Cummins Inc.):2026年2月24日

カミンズは、油圧破砕(hydraulic fracturing)市場向けに開発を進める天然ガスエンジン「HSK78G」の現場実証を完了し、商用展開に向けた最終段階に入ったと発表した。2025年に公表した同エンジンは、火花点火式ポンピングパワー製品群「カミンズSPP™(Cummins SPP™)」の中核機種で、坑井サービス用途向け製品の性能・効率・統合性の指標となるモデルである。

HSK78Gは12気筒・排気量78リットルの大排気量天然ガスエンジンで、最大3,000ブレーキ馬力を発揮。高出力密度と業界トップクラスの燃費性能、コンパクトな設置性を両立する設計が特徴だ。現在はリバティ・エナジー(Liberty Energy Inc.)と連携し、広範な試験運用を実施している。

これまでに試験設備(テストセル)および実際のフラク現場での過酷な運転を通じ、累計1万時間超の運転実績を蓄積。耐久性、負荷応答性、現場統合性能を重点的に検証し、動的な運転環境下でも安定した性能と信頼性を確認したとしている。

また、フリート全体の排出低減を視野に、燃費最適化と米環境保護庁(EPA:Environmental Protection Agency)のモバイル・オフハイウェイTier2規制への適合を両立。実用性能を維持しながら環境規制に対応する。

北米オイル&ガス部門リーダーのジアボ・チャン氏(Jiabo Zhang)は、「EPA認証はHSK78Gプログラムの重要なマイルストーンであり、2026年第2四半期の承認取得に向け順調に進んでいる。認証取得後は導入拡大を図り、より幅広い運転条件での検証を進める」と述べた。

現在は最終段階として可変速仕様の検証を進めており、現場配備されたフリート単位のユニットで実証中だ。可変速構成により、エンジン出力と実際の負荷を精緻に一致させることで、効率向上、部品摩耗低減、運用柔軟性向上を実現。既存製品との差別化要素になるとしている。

今後はHSK78Gの追加供給を通じてフリート規模での展開を拡大。カミンズは同機を、油圧破砕用途向けに特化した「業界初かつ唯一の可変速・大排気量天然ガスエンジン」と位置付け、高出力密度、燃費性能、低排出を兼ね備えたプラットフォームとして市場浸透を図る。

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