仏ポクレン、コンパクトトラックローダ向け新型「MT10」モーターを投入

・シリーズ3機種体制に拡充

ポクレン(Poclain):2026年2月10日

ポクレンは2月10日、需要が拡大しているコンパクトトラックローダ(CTL)向けに、新型トラックドライブモーター「MT10」を発表した。過酷な走行環境に対応する専用設計とし、同社独自のデュオコーンシールを採用。CTL向けモーターのラインアップを3機種体制に拡充した。

CTL市場は、建設・造園・農業分野での小型機需要の高まりを背景に拡大が続く。こうした中、ポポクレンはトラック(履帯)駆動という極めて過酷な接地環境に最適化した専用油圧モーターとしてMTシリーズを展開している。

新型MT10油圧モーターの中核技術は、特許取得済みのデュオコーンシール構造にある。独自設計により、泥や粉塵、水分などにさらされる履帯内部の厳しい環境下でもメンテナンスフリーでの稼働を可能にした。従来の競合技術では、安定稼働のために厳格な保守管理が不可欠とされるが、同製品は保守負担の大幅低減を実現する。

さらに、MTモーターは内部の連続フラッシング機構を備え、内部温度を常時制御する設計とした。CTLは車体構造がコンパクトなため、静油圧式トランスミッションの過熱が発生しやすく、出力制限(デレート)モードでの運転を余儀なくされるケースがある。MTトラックドライブモーターの採用により、トランスミッション温度を適正範囲に維持し、ピーク性能を安定的に発揮できるという。

MT油圧モーターは2020年の開発開始以来、ベンチ試験および実機フィールド試験を重ね、CTL特有の高負荷環境への適合性を検証してきた。

新型MT10は、1回転当たり85立方インチ(1,400cc)の排気量を持ち、車両重量10,000ポンド(約4,535kg)超の大型CTLモデルを主なターゲットとする。これにより、同社のCTL向けモーターは3サイズ展開となった。

MT07は量産対応済みで、サイズ02および10は顧客向け試作(プロトタイピング)用途として提供している。

MTシリーズの主な特長は以下の通り。

・ポクレン独自のハイパフォーマンスモーター構成による高出力密度
・作業速度と走行速度の両立を図る1.5速比設定
・高い軸受容量
・履帯およびシャシーマウントを重心近傍に配置した最適バランス設計
・コンパクトな外形寸法
・前進・後進いずれも同等の性能を発揮
・100回の動的ブレーキ作動に耐える大容量ブレーキ
・左右共通の単一部品番号設計
・アキシャルポート/ラジアルポートの選択が可能

同シリーズにより、OEM各社は市場で差別化可能な高性能・高信頼のコンパクトトラックローダを提供できるとしている。ポクレンは、メンテナンスフリーかつ信頼性の高い走行駆動ソリューションとして、建設機械メーカーへの提案を強化する構え。

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