ユングハインリッヒ、高電圧式電動カウンターバランス車「ファルコン(FalcOn)」を初公開

ユングハインリッヒ(Jungheinrich):20262月19日

ユングハインリッヒは2月19日、高電圧技術を採用した新型電動カウンターバランスフォークリフト「ファルコン(FalcOn)」を発表した。重量物対応の電動フォークリフトの次世代像を示すコンセプトモデルで、重負荷・高頻度用途における電動化の可能性を検証する。

同機は現行の「EFGシリーズ5」をベースに開発され、高電圧システムを実環境下で統合・評価することを目的としている。重荷重搬送や長い登坂路、過酷な気候条件下での屋外連続使用など、従来は内燃機関車が主流だった用途をターゲットとする。飲料、建材、自動車部品物流などの分野を想定している。

ユングハインリッヒのグローバル・ポートフォリオリード(カウンターバランス大型車担当)、アンドレアス・シラー(Andreas Schiller)氏は、「最も過酷な作業条件下でも、電動車が内燃機関に代わる現実的な選択肢となり得ることを示したい」と語る。

■最大積載5トン、最高26km/hの高性能

ファルコンは、荷重中心600mmで最大積載質量5,000kgに対応。動的加速性能と最高走行速度26km/hを実現し、15m到達時間は積載時約4.6秒、無負荷時約4.0秒とする。

揚高性能も高く、積載時の揚高速度は0.6m/秒。高出力かつ安定した油圧システムにより、頻繁な昇降作業を伴う連続運転でも高い生産性を確保する。

■150kW急速充電で高稼働率を実現

高電圧システムは自動車規格に準拠したCCS-2インターフェースを採用し、最大150kWの直流急速充電に対応。実運用では約30分でバッテリー残量20%から80%まで充電可能とし、多交替制現場における短時間停止中の充電を可能にする。

■水冷式高電圧システムを統合

技術面では、水冷式の高電圧システムを中核に据えた統合ドライブコンセプトを採用。主要駆動コンポーネントをアクティブ冷却することで、高温環境や高負荷連続運転時でも出力低下を抑制する。

さらに、各輪を個別制御するホイールモーター方式を採用。自動車分野で実績のあるアーキテクチャーにより、精緻なレスポンスと優れた前後進切り替え性能を実現し、頻繁な方向転換や複雑なマニューバリング時の生産性向上に寄与する。

プロジェクトマネージャーのヤスパー・シュナック(Dr. Jasper Schnack)氏は、「単に電圧を高めるだけでなく、冷却方式やシステム構成を最適化してこそ、高電圧技術の潜在力を重負荷セグメントで引き出せる」と強調する。

■ロジマット2026で披露

ファルコンは、2026年開催のロジマット(LogiMAT)で展示予定。今後は選定顧客を巻き込みながら実証を進め、高電圧電動大型フォークリフトの実用化に向けた次段階に移行する。

ユングハインリッヒは、高電圧技術を軸に、重量物向けカウンターバランス車分野でのゼロエミッション化を加速させる方針だ。実用性と顧客価値を重視した開発姿勢を打ち出している。

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