SEMITEC (東京都墨田区)は2月20日、薄膜サーミスタの需要拡大に対応するため、千葉工場(千葉市花見川区)敷地内に新棟を建設するとともに、山口県宇部市に国内第2生産拠点を新設すると発表した。総投資額は約55億円。生産能力の増強とBCP(事業継続計画)対応の強化を図る。
同社の薄膜サーミスタは医療分野で安定需要があるほか、その他用途でも採用が拡大。中長期的に想定を上回る需要増が見込まれる中、現在進めている千葉工場の能力増強のみでは将来的に供給力が不足する可能性があると判断した。
あわせて、単一拠点への依存を解消し、サプライチェーンの強靭化を進める観点から、約1,000km離れた千葉と山口の2拠点体制を構築。地理的リスクの分散とBCP対応力の大幅な向上を目指す。両拠点には将来の新製品上市にも対応可能な拡張スペースを確保し、生産ライン配置の最適化による効率向上と需要変動への柔軟対応も図る。
なお、生産能力強化とBCP対応を優先するため、2025年1月に公表していた新社屋建設計画は当面中断する。
山口の新拠点については、2026年3月24日開催予定の宇部市議会における土地売却の議決を前提としている。
<千葉工場 新棟計画>
所在地:千葉県千葉市花見川区天戸町1319-1
用途:薄膜サーミスタ増産対応
着工予定:2026年12月
完成予定:2027年12月
延べ床面積:約2,400㎡
投資額:約25億円
<山口工場 新設計画>
所在地:山口県宇部市大字西岐波
用途:薄膜サーミスタおよびバルクサーミスタ生産
着工予定:2026年9月
完成予定:2027年7月
延べ床面積:約2,600㎡
投資額:約30億円
本件が2026年3月期の連結業績に与える影響はないとしており、次年度以降の影響については必要に応じて開示するとしている。