・将来の「ランドクロス」への協業を加速
伊藤忠商事は2月19日、日立建機への出資比率を33.4%へ引き上げることで合意したと発表した。日本産業パートナーズ(JIP)が管理・運営する投資ファンド出資の特別目的会社(SPC)が保有する持分について、関係会社による自己株式取得を通じて資本関係を強化する。なお、日立建機株式のさらなる追加取得の予定はないとしている。
今回の取引は、伊藤忠商事の100%子会社であるシトラスインベストメント合同会社と、JIPの特別目的会社が折半出資するHCJIホールディングスにおいて、JIP側持分をHCJIが自己株式として取得するもの。これに先立ち、シトラスは2026年2月上旬に市場内取引を通じて日立建機株式0.4%を追加取得している。これら一連の取引により、伊藤忠商事が直接・間接的に保有する日立建機の議決権比率は33.4%となる見込み。
本取引は各種法規制のクリアランス取得を前提としており、2026年2月~4月に手続きを進め、HCJIによるJIP側持分の自己株式取得完了は4月を予定している。
■中計とブランド刷新を資本面で後押し
日立建機は中期経営計画「BUILDING THE FUTURE 2025」に基づき、①革新的ソリューションの創出、②バリューチェーンの拡充、③米州事業の拡大、④人材・組織力の強化を成長戦略の柱に掲げ、持続的成長と企業価値向上を目指している。
さらに2027年4月には商号を「ランドクロス株式会社(LANDCROS Corporation)」へ変更し、新たなコーポレートブランドのもとでグローバル展開を加速する方針を公表している。
伊藤忠商事は2022年の資本提携以降、日立建機と緊密なパートナーシップを構築し、事業・経営の両面で支援を継続してきた。今回の株式追加取得は、ブランド変革および中長期成長戦略をより主体的に支えるための措置であり、資本面でのコミットメントを一段と強化するものと位置付けられる。
■北米軸に販売・金融・M&Aを推進
今後は北米市場をはじめとする重点地域において、販売・レンタル・ファイナンス事業の共同推進を図るほか、M&Aや新規事業領域での協業も加速する方針だ。
また、伊藤忠商事グループが有する事業管理、ガバナンス、物流、ファイナンス、ESG対応などの知見を活用し、日立建機の経営基盤強化とグローバル競争力の向上を支援する。今回の出資比率引き上げは、将来の「ランドクロス」体制を見据えた戦略的布石となりそうだ。