中国の油圧・空気圧・シール業界、2025年は売上高1,031億元で過去最高を更新

中国液圧気動密封件工業協会(CHPSA):2026年2月13日

中国液圧気動密封件工業協会(CHPSA)は、2025年1〜12月の油圧・空気圧・シール業界の経済運営速報を発表した。年間を通じて高い成長を維持し、対外貿易総額は過去最高を更新した。

■生産額・営業収入ともに2桁成長を達成

2025年の業界全体の売上高(工業生産額)は1,031億元(約2兆2,700億円)に達し、前年同期比14.0%増を記録した。セグメント別ではシール業界が前年同期比19.8%増と最も高い伸びを示し、357億元を達成。空気圧業界も14.9%増の314億1,000万元と好調を維持した。一方、油圧業界は7.6%増の254億6,000万元にとどまり、業界内で成長格差が見られた。

営業収入は979億4,000万元(約2兆1,500億円)で前年同期比13.6%増。シール業界が18.2%増の392億2,000万元で牽引し、油圧業界(10.5%増)、空気圧業界(11.9%増)がこれに続いた。なお、流体動力機器業界の営業収入は前年同期比2.1%減と唯一マイナスとなった。

■対外貿易は過去最高額を更新

2025年の油圧・空気圧・シール製品の累積輸出入総額は130億6,000万米ドル(前年同期比7.5%増)となり、過去最高額を更新した。貿易黒字は8億8,000万米ドルを確保した。業界別の輸出入額は油圧が57億2,000万米ドルで最大、続いて空気圧が40億4,000万米ドル、シールが33億米ドルとなっている。

■年間を振り返ると——堅調な滑り出しも、外部環境が試練に

年間の推移を振り返ると、第1四半期は生産・運営ともに好調な出だしを見せた。しかし第2四半期には米国の関税政策をはじめとする外部要因が業界に影響を与え、一時的な混乱も生じた。それでも業界全体としては安定・強靭な状態を維持し、第3四半期以降は成長ペースがやや鈍化しつつも、高水準での推移を続けた。

■2026年の見通し——5%超の成長を目標に、リスクにも注視

CHPSAは2026年の業界見通しについて、主要経済指標の成長率が5.0%超、対外貿易も安定的に推移すると予測している。2026年は中国の”十五五”(第15次5カ年)計画の初年度にあたり、産業高度化やイノベーション主導の発展が一層強調される。

一方でリスク要因も明示されており、世界経済の下押し圧力や地政学的な不確実性の高まりに加え、国内では「供給過剰・需要不足」という構造的矛盾を背景とした価格競争の激化(いわゆる「内巻(ないけん)」問題)が業界の課題として指摘されている。

業界関係者にとっては、成長の継続と収益確保を両立させるための戦略的対応が、2026年の重要テーマとなりそうだ。

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