リープヘル、韓国向けに超大型オフショアクレーン「BOS 45000」受注

リープヘル(Liebherr):2026年2月18日

韓国ウンソンO&C向けに最大吊上能力1,200トンのボード・オフショアクレーンを供給、ジャッキアップバージ「VEGA」に搭載し2029年就航へ

2月18日 - リープヘルは、韓国のウンソンO&C(Eunsung O&C Co., Ltd.)とボード・オフショアクレーン「BOS 45000」1基の供給契約を締結したと発表した。クレーンは同社が建造するジャッキアップバージ「VEGA」に搭載され、2029年の就航を予定している。

BOS 45000は、最大ブーム長117メートル、最大リーチ22メートル時に最大1,200トンの吊上能力を有する超大型機。洋上風力発電設備の設置や保守、延命工事といった高度なオフショア作業を想定して設計されている。アジア海域における洋上風力プロジェクトでの活用が見込まれる。

ウンソンO&Cは1989年設立。地盤改良、基礎工事、陸上・海洋インフラの複雑案件を手掛けてきた実績を持つ。今回のVEGAプロジェクトでは、洋上風車の設置および保守作業を担う計画だ。

ウンソンO&Cのウン・ヒソン社長(Hee-Sung Eun)は、「当社は海上で顧客ニーズに的確に応えるソリューション提供を誇りとしている。国際的な大型プロジェクトで培った経験を基に、リープヘルと協力し、最高水準の安全性・品質・信頼性でBOS 45000をVEGAに統合していく。今回の協業は、洋上風力市場での効率性と競争力をさらに高めるものになる」とコメントした。

■洋上向けに実績を重ねるBOSシリーズ

BOSシリーズは、補給作業から大型設備の設置・保守まで幅広い用途に対応するラインアップを展開。Aフレーム構造とラチスブームを採用し、広い通路設計や整備性を確保するなど、安全性とメンテナンス性を重視した設計が特徴だ。ブームジオメトリーにより長リーチでも安定した荷役を実現し、補助ホイストによる迅速な軽作業にも対応する。

リープヘル・ロストック(Liebherr Rostock)のアーミン・ザイデル エリアセールスマネージャー(Armin Seidel)は、「BOSシリーズは数十年にわたり、過酷な海洋環境で信頼性を証明してきた。新型BOS 45000は、実績ある設計思想を継承しつつ、次世代の洋上風力プロジェクトを支えるモデルだ。品質重視で体系的にプロジェクトを進めるウンソンO&Cは理想的なパートナーであり、VEGAへの搭載は両社にとって重要な節目となる」と述べた。

BOSは1975年の初号機以来、世界各地のオフショア現場で500基以上が稼働。制御システムの高度化や操作性向上など改良を重ねながらも、堅牢なAフレームとラチスブーム構造を維持し、長寿命・高信頼性で評価を得ている。

■サービス網でライフサイクルを支援

両社は既に協業実績がある。直近では、韓国・順天で実施されたリープヘル・トランスフォーム(Liebherr Transform)プロジェクトにおいて、ウンソンO&C保有の「BOS 14000」のブームを24メートル延長し、全長84メートルへ改造。香港、オーストリア、ドイツのサービスエンジニアによる国際チームが5週間で作業を完了した。

リープヘルは50以上の子会社によるグローバルサービス網を展開し、点検、保守プログラム、現地・拠点トレーニング、リモートサポートなどを提供。高い稼働率と長期的な生産性維持を支援している。

VEGAプロジェクトでは、リープヘル韓国法人(Liebherr South Korea)が据付、試運転・検証(ICT)および運用後の保守を担当し、グローバルネットワークがこれを支える。リープヘル韓国のエディ・パーク事業部長(Eddie Park)は、「円滑なICTプロセスと包括的なライフサイクルサポートに注力する。これまでの協業実績を基に、BOS 45000の運用期間を通じて支援していく」としている。

クレーン本体の製造は2026年夏から2028年にかけて行われ、その後VEGAへの据付・統合を経て、2029年中の就航を予定している。

ニュースリリース