・ゼネコン初、都内現場で運用開始
東急建設は2月18日、脱炭素化の取り組みの一環として、フル電動25tラフテレーンクレーンを自社で購入・保有し、建設現場に導入すると発表した。ゼネコンが同機を単独保有するのは初めて(メーカー調べ)。2026年2月から東京都内の建築工事現場で稼働を開始し、今後は首都圏の現場を中心に展開する。
導入するのは、タダノ製のフル電動25tラフテレーンクレーン「eGR-250N-1」。駆動用に合計容量226kWhのリチウムイオン電池(6パック)を搭載し、満充電時にはクレーン作業のみで約11時間、クレーン作業約5時間と走行約42kmの組み合わせ運用、あるいは走行のみで約70kmの稼働が可能という。
充電方式は急速充電(CHAdeMO)と普通充電(AC200V三相)に対応。急速充電は約2.5時間、普通充電(100A)は約8時間で満充電となる。プラグインによるクレーン作業も可能で、現場電源を活用した柔軟な運用を実現する。
騒音面では、クレーン作業時の騒音レベルは94dBと従来機(104dB)比で10dB低減。走行時は71dBで従来機と同等とした。CO2排出削減効果は従来機比で年間約27トンを見込む。削減効果については、今後の運用実績を踏まえて検証する方針。
今回の取り組みは、環境省(国土交通省・経済産業省連携)の「令和6年度脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(商用車等の電動化促進事業)」の採択を受けて実施する。同制度はGX(グリーン・トランスフォーメーション)政策の一環として、建設機械や充電設備の導入を支援し、価格低減や技術革新を促進することで産業部門のCO2排出削減と国際競争力強化を図るもの。
同社は長期経営計画「To zero, from zero.」において「脱炭素」を重要な提供価値の一つに掲げている。今回の電動クレーン導入により、建設機械稼働時のCO2排出量削減を進めるとともに、電動化技術の知見・ノウハウを蓄積し、環境配慮を重視する発注者ニーズへの対応力を高める考え。
建設機械分野では、電動ショベルや電動クローラークレーンなどの開発・実証が進む中、ゼネコン自らが大型電動クレーンを保有・運用する動きは、現場電動化の本格化を示す事例として注目される。
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