堀場製作所、グローバル新本社を建設、370億円規模の投資で現本社11倍超に拡張

・1兆円企業への基盤強化を加速

完成イメージ

分析・計測機器のグローバルリーダーである堀場製作所(以下、HORIBA)は2月12日、京都市南区吉祥院の本社敷地内に新たなグローバル本社を建設する計画を発表した。プロジェクト名を「HORIBA World Headquarters Project」とし、2025年12月の着工、2028年1月の竣工を目指す。投資総額は約370億円(新本社建築に加え既存施設解体・改修費を含む)とされ、グループの次なる成長ステージに向けた大規模再編の目玉となる。

現在の京都本社棟は1997年竣工で、約30年を経過。HORIBAグループはこの間、売上高を約7倍、営業利益を約15倍、従業員数を約4倍に拡大し、中長期経営計画「MLMAP2028」では売上高5,000億円を視野に入れた成長軌道を描いている。しかし、さらなる長期拡大と1兆円企業への飛躍には、急速な事業環境変化への機動的対応とグローバルオペレーションの高度化が不可欠――こうした認識の下、新本社建設と国内拠点再整備を一体で推進する方針を固めた。

新本社棟は地上10階・地下1階建て、延床面積約37,443m²と現本社の約11倍規模に拡大。環境性能ではZEB Oriented以上、CASBEE Aランク以上を予定し、サステナビリティにも配慮した設計となる。高さ約45mのランドマークとして、京都南部の街並みに新たな象徴を加える見込みだ。
最大の特徴は、機能集約とイノベーション創出を両立したオフィスコンセプトにある。新設される「Global Operation Floor」には多国籍スタッフによる事業戦略チームを配置し、グループ全体の司令塔機能を発揮。迅速な情報共有・戦略立案・実行を担い、開発・営業・各拠点間のシナジーを最大化する。また、Activity Based Working(ABW)を全面採用し、吹き抜けと大階段でつながるシームレスな空間、オープンスペースを多用。部署・役職・国籍を超えた偶発的な交流を促進する。

特に注目されるのが、滋賀県の「FUN HOUSE」コンセプトを継承した「Mini FUN HOUSE」を役員フロアに配置した点だ。フラットでオープンなコミュニケーション文化を象徴する場として、グローバルマネジメントの結束強化を図る。

1階エントランスには「HORIBA Museum」、2階には実機・3D投影を活用した「HORIBA Showcase」を設置し、創業からの歴史・技術・未来像を体感できる開かれた展示エリアを整備。約500名収容の大ホールや実験エリアも社外活用を視野に入れ、STEAM教育支援など地域共生にも貢献する構えだ。

一方、機能集約による余剰スペースを活用し、びわこ工場(HORIBA BIWAKO E-HARBOR)、堀場テクノサービス本社、京都福知山工場(2026年稼働開始予定)など既存拠点を開発・生産・サービス特化型に再編。企画・戦略・管理・営業部門を京滋エリアでグループ横断的に統合し、事業効率化と高度化を同時に進める。

取締役で本プロジェクト推進リーダーの堀場 弾氏は「1兆円企業に向けた真の長期成長を実現するため、グローバル連携の中心地が不可欠」と強調。「HORIBAの全てを魅せる」場所として、働く人・訪れる人双方に「ほんまもん」の価値を提供し、2028年の創立75周年完成に強い意欲を示した。
分析・計測業界では、自動車・半導体・環境・医用・科学の多角化ポートフォリオを持つHORIBAが、グローバル本社機能の抜本強化でさらなる競争優位性を築く構えを見せている。国内拠点再編と連動したこの動きは、グループ全体のオペレーション変革を象徴するものであり、業界内外から今後の展開に注目が集まっている。

<施設概要>

  • 名称:HORIBAグループ グローバル本社(仮称)
  • 所在地:京都市南区吉祥院宮ノ東町2
  • 敷地面積:15,886m²
  • 延床面積:37,443m²
  • 構造:鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造 / 地上10階・地下1階建て、高さ約45m
  • 環境性能:ZEB Oriented以上、CASBEE Aランク以上(予定)
  • 着工:2025年12月
  • 竣工:2028年1月(予定)
  • 投資総額:約370億円(予定)(新本社棟の建築に加え、既存施設の解体費用および一部建物の改修費用などを含む)

ニュースリリース