・新会社設立で電動化支援を本格化
リープヘル(Liebherr):2026年2月16日
リープヘルは、建設現場の電動化と持続可能なエネルギー供給を推進するため、新会社「リープヘル・エナジー・ソリューションズ(Liebherr Energy Solutions GmbH)」を設立した。化石燃料駆動機からバッテリー式電動機への移行という、デジタル化に支えられた変革分野でソリューションプロバイダーとしての体制を整える。データに基づく計画立案やIoT監視を通じ、効率化と実現性の向上を図る。
■ハード・ソフト・サービスを一体提供
新会社は、リープヘルのコンポーネント事業セグメントから発展したもので、エネルギー貯蔵技術および自社開発ソフトウェアに注力する。
中核製品となるのは、移動式バッテリー型エネルギー貯蔵システム「リドゥロ・パワー・ポート(Liduro Power Port、略称LPO)」。建設現場全体に対し、安定した現地無排出の電力供給を可能にする。高出力密度とコンパクト設計により、さまざまな電力要件を持つ機械や現場へ柔軟かつ効率的に電力を供給できる。
これを補完するのが、ブラウザベースのソフトウェア「エナジー・プランナー(Energy Planner)」である。建設フェーズごとの電力・エネルギー需要を包括的に計画でき、現場管理者やフリートマネージャー、電気技術者、エネルギープランナー、ディスパッチャーなどの業務を支援する。今後はスマート機器や蓄電装置、分配装置の増加に伴い、アクティブ監視や部分的な制御も可能になる見通しだ。
リープヘルの蓄電技術と電動建設機械、そしてリープヘル・エナジー・ソリューションズによるインテリジェントなソフトウェアおよびサービスを組み合わせることで、「電動建設現場」の実現を目指す。
■電動化で高まる計画・管理の複雑性に対応
リープヘル・エナジー・ソリューションズのダニエル・バッハマン(Daniel Bachmann)マネージングディレクターは、「建設現場における急速なエネルギー需要の拡大と建設業界の変革は、電動化を新たな段階へと引き上げている。計画、管理、インフラの分野で複雑性が増しており、当社はまさにその部分で、効率的かつ持続可能、将来を見据えた支援を行う」と述べた。
■CO₂ニュートラル運用とコスト最適化を両立
高性能ハードウェア、インテリジェントソフトウェア、信頼性の高いエネルギーサービスを組み合わせることで、CO₂ニュートラルな建設現場運営を可能にする。
LPOは大型建機向けに現地無排出の電力を供給し、アクティブなエネルギーマネジメントシステムが、必要なタイミングで確実に電力を供給する。エナジー・プランナーにより、事前にエネルギー需要を算出し、最適な系統接続ポイントの特定やオフグリッド(独立電源)システムの設計も可能となる。これにより、継続的な現場運営と将来の充電管理に向けた高い計画信頼性を確保する。
これらのソリューションにより、性能を犠牲にすることなく、完全電動機械フリートへのスムーズな移行と持続可能目標の達成を後押しする。同時に、エネルギー調達の最適化を通じて大幅なコスト削減も見込める。
さらに、現場設置型バッテリーに太陽光発電(PV)システムを接続できる点も特長だ。自家消費率を最大化し、余剰電力を蓄電、日照がない場合でも安定運用を実現する。
既存機械フリートの電動化に向けたデポ(拠点)改修にも対応し、新たなビジネス機会の創出につなげる。バッハマン氏は「企業がエネルギー消費とCO₂排出の削減に大きく貢献し、建設機械や商用車の電動化を共に推進できるよう支援する」と総括している。
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