ユングハインリッヒ、独モースブルクに体験型拠点を建設

・自動化中核拠点として26年末開業へ

ユングハインリッヒ(Jungheinrich) :2026年2月12日

ユングハインリッヒは、ドイツ・モースブルク(Moosburg)で建設中の新拠点「ユングハインリッヒ・エクスペリエンスセンター(JEC=Jungheinrich Experience Centre)」の上棟式を開催した。自動化分野の中核拠点として整備するもので、延床面積約7,900㎡の体験型施設とオフィス棟を新設し、2026年末の開業を予定している。

 式典には政界、地域経済界、建設業界の代表者や従業員が出席。ユングハインリッヒのオートメーション担当役員であるトビアス・ハルツァー博士(Dr. Tobias Harzer)と、ユングハインリッヒ・ロジスティクシステメ(Jungheinrich Logistiksysteme GmbH)社長のリヒャルト・ブラントシュテッター(Richard Brandstetter)氏が歓迎の挨拶を行った。フライジング郡のヘルムート・ペッツ郡長(Helmut Petz)およびモースブルク市のヘルベルト・ドリンガー第一市長(Herbert Dollinger)も登壇し、本プロジェクトの地域経済への意義を強調した。

■自動化の卓越拠点としてモースブルクを強化

 同社はモースブルク拠点を戦略的に拡張し、手動・半自動・全自動のマテリアルフローソリューションを紹介するプレゼンテーションセンターと、5階建てのオフィス棟を建設する。立地は複数候補地を比較検討の上で決定した。

 ミュンヘン空港に近接し、A92高速道路に直結する交通利便性に加え、市内にある既存のユングハインリッヒ工場との距離が近い点も評価された。デーガーンポイントおよびシュタインボック通りの生産拠点との相乗効果により、迅速な連携と効率的な業務運営が可能になる。高度な技術力を持つ地元人材の存在も大きな強みだ。ブラントシュテッター氏は「ここには最適な専門人材が揃っている」と述べ、顧客向けの複雑なシステム実演や自動化ソリューションの共同開発における優位性を強調した。

■自動化・イノベーションの体験拠点

 新センターの中核となるのは、約1,700㎡の「マテリアルフロー・アリーナ」。自動化システムやソフトウエア、顧客別の倉庫物流コンセプトをライブで体験できる空間とする。企業は自社物流の最適化に向け、実機やデジタルツールを用いて検証・協議できる。

 デジタル基盤も強化する。リアルタイムのライブ配信や没入型3Dシミュレーションを導入し、世界中の顧客が遠隔でインタラクティブにシステムを体験できる環境を整備する。ブラントシュテッター氏は「ソリューションを通年で提示し、世界に向けてデジタル提供する。これにより従来の展示会日程に依存しない体制を構築する」と説明した。

 併設するブランド展示エリアでは、1953年の創業から現在までの歴史と将来のマテリアルフロー構想を紹介。イノベーション拠点、対話フォーラム、ブランド発信拠点の機能を兼ね備える。

■最大400人収容の新オフィス棟

 アリーナに隣接して建設する5階建てオフィス棟には、新設の「オートメーション&ウェアハウス・イクイップメント」部門の最大400人が入居する。柔軟な空間設計により、部門横断型の協業やプロジェクトベースの開発を促進し、自動化およびソフトウエア分野の新ソリューション創出を図る。

 同社はミュンヘンに拠点を置くロボティクス企業マガジーノ(Magazino)およびソフトウエア企業アルクルス(arculus)、エヒングのラックメーカーであるミアス(MIAS)と連携。モースブルクを含む大ミュンヘン圏をグループの自動化ハブと位置付ける。

■持続可能性を重視

 建物には屋上緑化、地熱による冷暖房、太陽光発電、雨水利用システム、インテリジェント照明・エネルギー管理を導入する計画。持続可能性を建築面からも徹底し、資源保全と責任ある企業活動を体現する。

 計画段階から市および郡当局の幅広い支持を得ており、市議会も全会一致で承認。ブラントシュテッター氏は「市、郡、関係当局との極めて建設的な協力により、円滑で効率的な認可手続きが実現した。モースブルクへの投資は正しい選択だ」と述べた。

 新ユングハインリッヒ・エクスペリエンスセンターの開業は2026年末を予定している。

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