FUJIは2月10日、2026年3月期第3四半期(25年4〜12月)決算を発表するとともに、通期業績予想を大幅に上方修正した。主力のロボットソリューション事業がアジア地域を中心としたサーバー関連設備投資の活発化で急拡大し、売上高・利益ともに過去最高を更新。AI関連需要の強さが同社の成長を後押ししている。
第3四半期累計(2025年4〜12月)の連結売上高は前年同期比36.0%増の1,272億9,100万円、営業利益は92.5%増の188億4,700万円、経常利益は79.7%増の200億7,900万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益も90.2%増の160億7,200万円と、すべての主要利益項目で大幅な増益を達成した。特に四半期ベースとしても過去最高の業績水準を記録した。
■ セグメント別業績
セグメント別では、電子部品実装ロボット(マウンター)を主力とするロボットソリューション事業が牽引役となった。売上高は40.6%増の1,185億6,200万円、営業利益は84.8%増の219億3,600万円に跳ね上がった。最新機種「NXTR」への切り替えが加速し、高密度実装や自動化ニーズに対応した製品力が顧客から高い評価を集めた。生産拠点の多角化が進むタイを中心としたアジア地域で、AIサーバー関連の設備投資が活発に継続したことが大きな要因だ。一方、マシンツール事業は自動車関連需要の低調が続き、売上高・利益ともに減少した。
■ 通期連結業績予想を修正
この好調な業績動向を踏まえ、会社は通期連結業績予想を修正した。売上高を前回予想の1,650億円から1,830億円(前期比43.7%増)に、営業利益を220億円から306億円(同122.0%増)に引き上げた。経常利益は317億円(同106.8%増)、当期純利益は244億円(同123.7%増)を見込む。1株当たり純利益は277円20銭となる見通しだ。
■ 修正の主な理由
修正の主な理由について、会社は「ロボットソリューション事業において、アジア地域でのサーバー関連を中心とした活発な設備投資需要が継続している」と説明した。生成AIの普及に伴うデータセンター投資が想定を上回るペースで進んでおり、特にメモリ市場の回復も加わって受注が積み上がっている。受注高は第3四半期累計で前年比72.0%増の1,432億8,300万円と、受注残も大幅に増加した。
電子部品実装ロボット市場では、AIサーバーだけでなく車載やエッジデバイス向けの高精度実装ニーズも拡大しており、FUJIの強みであるモジュール型設計や自動化ソリューションが市場で差別化要因となっている。会社は岡崎工場の生産能力強化も進めており、需要に対応する体制を整えている。
配当予想に変更はなく、年間80円を維持する方針だ。
AI関連投資の波は当面続きそうで、FUJIの業績モメンタムは今後も強まりそうだ。電子機器実装業界では、自動化と高密度化を両立するプレーヤーへの需要シフトが鮮明になっており、同社のシェア拡大と収益性向上が市場から注目を集めている。
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