・機械事業は2.6%減の612億3,300万円
古河機械金属が2月9日に発表した2026年3月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比2.6%増(37億7,400万円増)の1,499億7,400万円、営業利益が同18.3%増(11億7,700万円増)の76億1,300万円、経常利益が同53.1%増(33億8,400万円増)の97億6,100万円となった。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に大型の政策保有株式売却益があった反動で同29.2%減(39億9,200万円減)の96億6,100万円にとどまった。1株当たり四半期純利益は288円62銭で、前年同期の372円30銭から減少した。
当第3四半期の業績は、機械事業が減収減益となったものの、素材事業が金属・電子・化成品の全部門で増収増益を達成したことが寄与した。特に銅価格の上昇を背景に金属部門が好調に推移し、全体の収益を押し上げた。営業外収益では持分法による投資利益24億4,000万円を計上したほか、特別利益として政策保有株式の一部売却による投資有価証券売却益41億7,400万円を計上した。
■セグメント別業績
<機械事業>
機械事業では、産業機械部門が売上高136億9,400万円(8.0%減、11億8,800万円減)となったが、利益率の改善と前年同期に発生したプラント工事の遅延等に伴う追加原価の減少により、営業利益は9億3,400万円(64.3%増、3億6,500万円増)を確保した。
ロックドリル部門は売上高260億1,600万円(0.4%減、1億1,300万円減)、営業利益は18億5,600万円(16.3%減、3億6,200万円減)となった。国内は油圧クローラドリルの出荷減で減収となったが、海外では北米向け油圧ブレーカやアフリカ向け油圧クローラドリルの出荷増で増収となった。
ユニック部門は売上高215億2,200万円(1.6%減、3億5,600万円減)、営業利益は6億9,800万円(20.9%減、1億8,400万円減)だった。国内でユニッククレーンの出荷が減少したが、アジア向けミニ・クローラクレーンの出荷増で海外は増収となった。
機械事業全体では売上高612億3,300万円(2.6%減、16億5,800万円減)、営業利益34億8,900万円(4.9%減、1億8,000万円減)となった。
<素材事業>
素材事業では、金属部門が売上高713億1,000万円(7.2%増、48億900万円増)、営業利益は29億4,900万円(71.8%増、12億3,200万円増)となった。電気銅の海外相場は期初の9,652ドルから期末には12,504ドルまで上昇し、これが増収に寄与した。ただし電気銅の生産量は3万3,503トンと前年同期比662トン減少し、委託損益の悪化により減益要因もあった。一方で電気金は販売数量減少にもかかわらず海外相場上昇により増収増益を達成した。
<電子部門>
電子部門は売上高49億4,100万円(3.3%増、1億5,600万円増)、営業利益は1億7,500万円(326.8%増、1億3,400万円増)となった。高純度金属ヒ素の国内向け販売単価上昇や、窒化アルミセラミックスの半導体製造装置向け部品需要回復が寄与した。化成品部門は売上高77億8,500万円(5.6%増、4億1,200万円増)、営業利益は5億7,700万円(20.2%増、9,700万円増)だった。AIサーバー市場を中心としたパッケージ基板向け需要回復により酸化銅の販売数量が増加したほか、亜酸化銅も銅価上昇と価格改定により販売単価が上昇した。素材事業全体では売上高840億3,700万円(6.8%増、53億7,800万円増)、営業利益37億200万円(65.4%増、14億6,300万円増)となった。
<不動産事業>
不動産事業は売上高16億4,000万円(6.4%増、9,900万円増)、営業利益は5億4,900万円(0.4%増、200万円増)となった。主力ビルである室町古河三井ビルディングのオフィス空室率改善が増収に貢献した。その他事業は売上高30億6,300万円(1.4%減、4,400万円減)、営業利益3,500万円(13.3%増、400万円増)だった。
■ 通期業績予想
通期業績予想については、前回11月7日発表の予想から上方修正した。売上高は2,062億円(4.4%増、87億円増)、営業利益は90億円(12.5%増、10億円増)、経常利益は109億円(16.0%増、15億円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は110億円(46.7%増、35億円増)とした。1株当たり当期純利益は337円11銭となる見通し。
修正の理由として、産業機械部門では大型プロジェクト案件の売上計上が翌期へずれ込む見通しで前回予想を下回るものの、ロックドリル部門では欧州向け油圧ブレーカの出荷増および円安の影響により増収を見込んでいる。ただし製品不具合対策費用の発生を見込むため利益は前回予想から修正していない。金属部門については海外相場の上昇を受け、売上高・利益ともに前回予想を上回る見込みだ。経常利益については営業利益の上方修正に加え為替差益の発生等を見込み、親会社株主に帰属する当期純利益については政策保有株式の追加売却による投資有価証券売却益の発生等を見込んでいる。
配当については、業績予想の上方修正に伴い、期末配当予想を前回予想から10円増配の1株当たり50円へ修正した。中間配当30円と合わせた年間配当は80円となる見通しだ。
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