古河機械金属、川崎重工からアーステクニカ全株式を取得へ

・破砕機事業強化、環境リサイクル分野にも本格参入

古河機械金属は2月9日、川崎重工業の完全子会社で破砕機事業を手がけるアーステクニカの全株式を取得することで合意し、株式譲渡契約を締結したと発表した。取得は二段階で実施され、第一段階で60%、第二段階で残り40%を取得する計画。

■2027年4月に完全子会社化

株式譲渡は、2026年4月1日に第一段階として発行済株式の60%相当(15,480株)を取得し、アーステクニカを連結子会社化。2027年4月1日に残り40%(10,320株)を取得し完全子会社化する予定。ただし独占禁止法に基づく手続きの完了等が前提条件となるため、実行日は変動する可能性がある。

アーステクニカは1987年設立。資本金12億円で、破砕機、粉砕機、選別機などの設計・製造・販売を主力事業とする。砕石分野のほか、近年は廃棄物リサイクル分野が主力事業に成長。医薬品、食品業界など幅広い分野に破砕・粉砕・選別技術を提供し、高い評価を得ている。2025年3月期の業績は、売上高170億2000万円、営業利益9億3400万円、経常利益9億5700万円、当期純利益7億7500万円。子会社のアーステクニカM&Sを含む単純合算では売上高204億6200万円、営業利益10億3500万円となっている。

■産業機械部門の競争力強化へ

古河機械金属は今回の株式取得について、産業機械部門における破砕機事業の技術力、生産性、コスト競争力、顧客サービスの飛躍的向上を図るためとしている。同社は鉱山で培った機械技術を背景に、国内外の社会インフラ整備を支える機械事業をコア事業と位置づけており、アーステクニカの優れた技術力と顧客基盤を取り込むことで、国内砕石業界の発展に寄与できるとの見方を示した。

また、地球環境保護への関心の高まりを受け、アーステクニカの主力分野に成長した環境リサイクル分野にも経営資源を投下し、地球環境保護に貢献していく方針。

■海外市場でのシナジーにも期待

世界の鉱山・砕石市場において、古河機械金属はロックドリル部門で、アーステクニカは大型鉱山機械で、それぞれ多くの納入実績と知名度を持つ。両社の販売・サービスネットワークを融合し、鉱山・砕石の上流から下流まで事業領域を拡大することで、海外事業の強化とシナジー効果が期待できるという。

一方、譲渡する川崎重工は、古河機械金属が機械事業を主軸とする強みが、アーステクニカの環境事業拡大と海外進出という成長ビジョンと親和性があり、両社のシナジーで一層の成長加速が見込めると判断。古河機械金属およびアーステクニカ双方にメリットがあるとして、株式譲渡に合意した。

古河機械金属は今後、アーステクニカを中核事業会社として迎え入れ、グループの機械事業とのシナジー追求および経営資源の投下により、両社の事業をより強化・拡充し、顧客ニーズに応えていく構え。

取得価額については、当事者間の合意により非開示としているが、第三者による価値算定結果を参考に取締役会で決定したとしている。

<アーステクニカの概要>

  • 所在地: 東京都千代田区神田神保町2-4
  • 代表者: 代表取締役社長 西昌彦
  • 設立: 1987年6月15日
  • 資本金: 12億円
  • 事業内容: 破砕機、粉砕機、選別機等の設計・製造・販売、リサイクル用機器・プラントの設計・製造・販売など

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