ヤンマーCE、仏サン=ディジエ工場を欧州中核生産拠点に再編

・6,500万ユーロ投資、ホイールローダー生産集約で競争力強化

ヤンマーCE EMEA(Yanmar Compact Equipment EMEA):2026年2月6日

ヤンマーCE EMEA(Yanmar Compact Equipment EMEA)は2月6日、欧州の生産体制を再編し、フランスのサン=ディジエ(Saint-Dizier)工場を同社の欧州中核生産拠点とする方針を発表した。製品戦略の明確化と大規模投資を通じ、長期的な競争力強化を図る。

同社は、コンパクト建機市場が安定し回復基調に入る中で、生産拠点の再構築と能力強化が必要と判断した。ヤンマーCE EMEAのジョン・ロペス(Jon Lopez)社長は「今こそ、より強く、機動的で、顧客に近い組織となるための再編と投資を進める時期だ。当社の戦略は明確であり、将来への投資を行っている」とコメントしている。

■サン=ディジエ工場を欧州の主力拠点に

新戦略の下、サン=ディジエ工場には総額6,500万ユーロ(約121億円、186円換算)を投資し、ヤンマーCEの欧州主要製造拠点として位置付ける。投資の中核は、ドイツ・クライルスハイム(Crailsheim)工場から移管されるホイールローダーの新生産ラインの設置である。

また、物流能力強化のため、カーデックス(Kardex)社のシャトル技術を導入した延床面積5,000平方メートルの新物流センターを建設。生産効率とスループットの向上を図る。

さらに、日本の筑後工場(Chikugo Plant)から出荷される車体にキャブや各種オプションを搭載する中型(ミディ)油圧ショベルの仕上げラインを拡張するほか、次世代製品開発に向けた新プロトタイプ工房も新設する。

これらの拡張に伴い、生産、エンジニアリング、間接部門を中心に約80人の新規雇用を創出する。建設および設備導入は最終段階に入り、2026年第1四半期中に段階的な増産を開始、4月までに全面稼働を目指す。電動化、コネクティビティ、高度安全技術といった重点分野でのイノベーション加速にもつなげる。

■独クライルスハイム工場は閉鎖

今回の産業戦略の一環として、ヤンマーCEはドイツ・クライルスハイム工場を2025年末で閉鎖した。約50人の従業員と一部機能は、ドイツ国内のローテンブルク・オプ・デア・タウバー(Rothenburg ob der Tauber)へ移管され、商業およびアフターマーケット機能の強化を図る。

ロペス社長は「サン=ディジエ工場は、全面的な生産移管と次の成長段階を支えるための設備、スペース、運営体制を備えている。この集約により、EMEA全域でディーラーや顧客が求める安定した品質、確実な納期、高水準のサービス提供が可能になる」と強調した。

■将来に向けた体制強化

今回の再編は、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域において顧客ニーズへ迅速に対応できる、強靭で機動的な組織づくりを目的とする。投資の集中、製品戦略の精緻化、生産体制の最適化により、ヤンマーCEは将来成長に向けた基盤を固める。

ロペス社長は「これは“明日のための強さ”を築く変革だ。明確な方向性と目的意識を持って行動することで、より迅速で効率的、かつ顧客に近い企業へと進化する。EMEA地域において、今後も信頼されるパートナーであり続けたい」と述べている。

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