・実機不要で運転支援機能の検討を可能に、産業機械の安全性向上へ
タダノインフラソリューションズ(東京都中央区)とタダノは2月6日、ゲームエンジン「ゴドー(Godot)」を用いた3D-LiDAR点群シミュレータを開発したと発表した。イーソルおよびフレームシンセシスとの連携により実現したもので、大型産業機械の運転支援機能や制御技術の開発効率向上を狙う。
同シミュレータは、仮想空間上に3D-LiDARセンサの実機仕様モデルと構造物を配置し、センサが検知する点群データを再現できるのが特長。これにより、従来は実機準備や計測環境構築、日程調整が必要だったLiDAR検証を、仮想環境内で完結できるようになる。運転支援機能の仕様検討や初期開発を迅速に進められる点が大きな利点だ。
タダノインフラソリューションズでは、仮想環境内でセンシング処理と制御処理を閉ループで再現する技術を「仮想環境一体型センシング及び制御シミュレータ(VECS)」として定義し、継続的に開発を進めてきた。今回のシミュレータは、このVECSの枠組みの中で、3D-LiDARの挙動検証を可能にしたものとなる。
本取り組みは、Godotの産業分野での活用促進を目的に、3社が締結した基本合意書(MOU)に基づく活動の一環。オープンソースで軽量かつ高速に動作するGodotの特性を生かし、シミュレータやHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)に求められる高度なビジュアル表現を、柔軟かつ低コストで実装できる点に注目した。
今後は、現実空間で取得した3D-LiDAR実機の計測データと、シミュレータで生成した点群データとの整合性検証を進め、より実機挙動に近いシミュレーション技術の高度化を図る。タダノグループは、仮想環境を活用したセンシング・制御技術の進化を通じ、大型産業機械の安全性と作業効率のさらなる向上につなげる。
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