・配当は1株2.25ユーロを提案
コネクレーンズ(Konecranes):2026年2月5日
コネクレーンズは2月5日、2025年通期の決算を発表した。受注が堅調に推移するとともに、収益性が大きく改善し、比較可能EBITAマージンは14.0%と過去最高水準を更新した。営業キャッシュフローの改善により財務基盤も一段と強化されている。
■2025年通期の業績概要
25年の受注高は43億8,930万ユーロとなり、前年から9.7%増(為替影響除くベースでは11.6%増)と大きく伸長した。売上高は41億8,780万ユーロで、名目では0.9%減となったが、為替影響を除くと0.7%増と実質的に増収を確保した。
比較可能EBITAは5億8,810万ユーロ(前年5億5,160万ユーロ)に拡大し、全事業分野でマージンが改善した。営業利益は5億4,240万ユーロ、希薄化後1株当たり利益は5.03ユーロ。フリーキャッシュフローは5億2,960万ユーロと大幅に増加し、純有利子負債はマイナス1億6,350万ユーロと実質的なネットキャッシュ状態となった。
取締役会は、25年の配当として1株当たり2.25ユーロの支払いを提案している。
■第4四半期(10〜12月)の動向
第4四半期の受注高は10億8,170万ユーロで、前年同期比7.3%減(為替影響除くと4.3%減)となったものの、比較対象期間が高水準であったことが影響した。期末受注残高は29億8,840万ユーロと前年末比で増加している。
売上高は11億6,300万ユーロ。比較可能EBITAマージンは14.1%と前年同期の13.2%から改善し、価格戦略とコスト管理、案件遂行力の向上が寄与した。
■事業分野別の状況
<インダストリアル・サービス(Industrial Service)> サービス契約残高が為替影響除きで4.4%増加。第4四半期の比較可能EBITAマージンは21.9%に達し、高付加価値サービス拡大戦略が着実に進展している。
<インダストリアル・イクイップメント(Industrial Equipment)> 製品ミックス改善と価格施策により収益性が向上し、EBITAマージンは11.7%となった。
<ポート・ソリューションズ(Port Solutions)> 四半期ごとの変動が大きい事業特性の中で、受注・売上は前年同期を下回ったものの、期末受注残高は16億7,000万ユーロと高水準を維持した。
■市場環境と26年見通し
産業顧客向けでは、電力、航空・宇宙、防衛分野を中心に需要環境は良好に推移している。港湾分野でもコンテナ取扱量は高水準を維持しており、中長期的な成長見通しは堅調とする。一方で、地政学リスクや通商政策を巡る不透明感は引き続き高いとしている。
26年の業績見通しについては、売上高は25年並みまたは増加、比較可能EBITAマージンは25年と同程度を見込む。
■CEOコメント
マルコ・トゥロカスCEO(Marko Tulokas)は、「2025年はコネクレーンズにとって非常に力強い1年となった。地政学リスクや通商政策を巡る不透明感が続く中でも、全事業分野で戦略を着実に遂行し、特に第4四半期の堅調な業績が通期の好結果を決定づけた」と総括した。
同氏は、「港湾向けのポート・ソリューションズ(Port Solutions)や産業機械向けのインダストリアル・イクイップメント(Industrial Equipment)を中心に顧客の投資意欲は底堅く、高水準の受注につながった」と指摘。「価格戦略の徹底、案件遂行力の向上、効率的なコスト管理により、比較可能EBITAマージンは14.0%と過去最高水準に達した。全事業分野で3年連続の収益性改善を達成できたことを誇りに思う」と述べた。
第4四半期については、「比較対象期間が非常に強かったため受注は前年を下回ったが、市場環境自体は安定しており、売上・利益ともに堅調だった」と説明。インダストリアル・サービスでは、「高付加価値サービス拡大という当社の中核戦略に沿って、サービス契約残高が着実に積み上がっている」と強調した。
今後については、「当社はグローバルでの強固な市場地位、幅広い顧客基盤、技術力、ライフサイクルモデルという強みを有している。健全な財務体質と豊富な案件パイプラインを背景に、2026年以降も持続的な成長と企業価値向上を目指す」と語った。
■会社概要
コネクレーンズ(Konecranes)は、マテリアルハンドリング分野のグローバル大手。産業用クレーン、港湾向け荷役機器、ライフサイクルサービスを中心に、世界50カ国以上で事業を展開する。25年の連結売上高は約42億ユーロ。株式はナスダック・ヘルシンキ(Nasdaq Helsinki)に上場している。
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