カナデビア、25年4〜12月期決算は営業損失46億円、通期予想は営業利益135億円に下方修正

カナデビアが2月5日に発表した2026年3月期第3四半期(2025年4〜12月)連結業績によると、受注高は脱炭素化部門の増加により、前年同期を上回る4,609億円(3.2%増)、売上高は、主に環境部門の増加により、前年同期を上回る4,247億円(2.7%増)となった。営業損益は主に環境部門の悪化により、前年同期から大幅に悪化し46億円の損失計上となった。これに伴い、経常損益も49億円の損失、親会社株主に帰属する四半期純損益も63億円の損失となり、いずれも前年同期から悪化した。

■連結業績の概要

2025年度第3四半期の経済情勢は、米国の通商政策による影響がみられるものの、緩やかに回復している。先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるが、物価動向や米国の通商政策をめぐる動向等の景気を下押しするリスクに留意する必要がある。

同社グループでは、2023年度からスタートした中期経営計画「Forward 25」のもと、既存事業の持続的成長、成長事業の創出・拡大、持続可能な経営の推進(企業価値向上)を基本方針として、各種重点施策を推進している。

第3四半期では、橋梁事業撤退に伴う向島工場の減損損失16億円および品質不適切行為関連費用14億円を特別損失として計上した。また、品質不正防止や企業風土改革など6つの再発防止策を継続的に実施している。

■セグメントごとの連結業績
<環境部門>
海外子会社の売上増加により、売上高は前年同期を上回る3,315億円となった。一方、高採算案件の減少及び海外子会社の技術トラブルの影響等により、営業利益は前年同期から大幅に悪化し、7億円となった。

<機械・インフラ部門>
プレス事業の売却により、売上高は前年同期を下回る463億円となった。営業損益も、インフラの収益悪化等により、前年同期から悪化し28億円の損失計上となった。

<脱炭素化部門>
プロセス機器の減少により、売上高は前年同期を下回る449億円となった。営業損益も前年同期から悪化し、28億円の損失計上となった。

<その他部門>
売上高は前年同期を下回る20億円、営業利益も前年同期を下回る3億円となった。

■通期業績見通し

通期の連結業績見通しについては、第3四半期決算を踏まえ下方修正を行った。受注高は、環境部門及び機械・インフラ部門の増加により、前回公表から200億円増の7,200億円(前期比5.9%減)を見込んでいる。

売上高は、前回公表から変更なく6,200億円(前期比1.6%増)を維持。損益面では、営業利益は主に海外環境子会社における技術トラブルによる収益悪化を見込み、前回公表の180億円から45億円減の135億円(前期比49.9%減)に下方修正した。経常利益は、持分法による投資利益の増加等があるものの、営業利益の減少により130億円(前期比46.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失の計上により50億円(前期比77.4%減)となる見通し。

なお、舶用エンジン事業及び舶用エンジン事業以外の事業に関する不適切行為に関連して、更なる業績への影響が見込まれる場合には、速やかに業績見通しに反映していくとしている。

■主要トピックス
<橋梁事業からの撤退>
国内新設橋梁市場の継続的な縮小と競争激化、同社シェアの低位継続により、安定した工場操業確保が困難な状況となったため、橋梁事業からの撤退を決定。向島工場は2026年度内に操業終了予定。従業員については、同社およびグループ会社での雇用確保を前提としている。
<日立造船マリンエンジン株式の一部譲渡>
2026年3月31日付で、日立造船マリンエンジン株式の一部を今治造船に譲渡し、出資比率を65%から40%に変更。連結子会社から持分法適用会社に変更する。脱炭素燃料への対応、特にアンモニア燃料への対応準備が急務となる中、成長機会を逸しないため、日本の造船業を牽引する今治造船が最適オーナーであると判断した。
<日鉄エンジニアリングとの経営統合検討開始>
2026年2月5日、日鉄エンジニアリング株式会社との経営統合に向けた検討の基本覚書を締結。2027年4月の統合を目指す。両社合算では国内プラントエンジニアリング業界トップクラスの売上高約1兆円規模となる見込み。資源循環事業の基盤強化、脱炭素事業の技術連携、組織体制の強化・効率化においてシナジーを発揮し、グローバル市場におけるリーディングカンパニーのポジション確立を目指す。
経営統合検討に伴い、次期中期経営計画の発表は延期。新たな発表時期は、協議の進捗を踏まえて適切な時期に決定するとしている。

カナデビアの2026年3月期 第3四半期決算短信

第3四半期決算説明会資料