エプソンアトミックス、北インター第二事業所に新工場増設へ

・アモルファス合金粉末の生産能力を約3割拡大

セイコーエプソン(長野県諏訪市)のグループ会社であるエプソンアトミックス(青森県八戸市)は1月29日、青森県八戸市の北インター第二事業所にアモルファス合金粉末の新工場を増設すると発表した。AIやデータセンター向けを中心とした中長期的な需要拡大に対応するもので、建物および生産設備に約40億円を投じる。

新工場は2026年9月に着工し、2028年1月の稼働を予定する。稼働後は、アモルファス合金粉末の生産能力を現在の年間約6,000トンから、2028年度までに約8,000トンへ引き上げる計画だ。これにより同製品の生産拠点は、本社工場、北インター事業所に新工場を加えた3拠点体制となる。

新工場は製品の安定供給に加え、事業継続計画(BCP)の観点からも重要な役割を担う。原料については、2025年6月に竣工した北インター第二事業所の金属精錬工場で生成したものを活用し、原料から製品までの一貫した供給体制を強化する。

エプソンアトミックスは、自動車、スマートフォン、ウエアラブル機器、医療機器などに使用される高機能部品向けに、微細合金粉末を製造・販売している。中でも、2004年に世界で初めて量産化に成功した独自の「SWAP®(スワップ、Spinning Water Atomization Process)法」によるアモルファス合金粉末は、高周波特性に優れ、高磁束密度かつ低エネルギー損失という特長を持つ。

これらの特性により、電圧制御部品の低消費電力化や小型化、高周波・大電流対応を可能にする材料として評価が高く、スマートフォンや車載用途、省エネルギー関連分野を中心に需要は年々拡大している。今後もAI関連機器やデータセンター向け需要の伸長が見込まれており、同社は今回の設備投資で供給能力の先行的な拡充を図る。

同社は、独自の金属粉末製造技術を強みに、安定した高品位製品の供給を通じて、次世代の省電力・小型デバイスの実現に貢献していく方針だ。

画像:北インター第二事業所(破線部分:新工場増設イメージ)

<プロジェクト概要>
所在地:青森県八戸市北インター工業団地4丁目3番28号
事業内容:アモルファス合金粉末の生産工場増設
生産品目:微細合金粉末(アモルファス合金粉末)
投資額:約40億円
建築面積:2,188平方メートル
延床面積:3,085平方メートル
着工予定:2026年9月
稼働予定:2028年1月
生産能力:年間約6,000トン → 約8,000トン(2028年度目標)

ニュースリリース