データセンター市場の急拡大を背景に、製造装置向け部品の供給体制を強化する。ミスミグループ本社(東京都千代田区)は1月29日、生成AIの普及で需要が急増するデータセンター関連装置向けに、自動ステージの増産を決定した。中国およびベトナムの製造拠点(グローバルネットワーク)に約20億円を投資し、生産能力を従来比で倍増させ、確実短納期体制を一段と強化する。
生成AIの進展に伴い、膨大なデータ処理を担うデータセンターの建設・増設が世界的に加速している。総務省の「令和7年版 情報通信白書」によると、データセンター市場規模は2024年に4,161億ドル、2029年には6,241億ドルに拡大する見通しで、このうち約半分をネットワークインフラ関連の機器・サービスが占める。
とりわけ、AI処理の高度化により通信量が飛躍的に増大し、光トランシーバーの搭載数がサーバー1台当たりで大幅に増加している。光トランシーバーの製造装置には高精度な位置決めを行う自動ステージが組み込まれており、関連需要も急速に拡大している。
ミスミグループでは、こうした市場環境を受け、顧客からの増加する注文に対して確実短納期で対応することが不可欠と判断。自動ステージを製造する中国・ベトナムの拠点に対し、合計約20億円の設備投資を実施し、供給能力を倍増させる。今後も拡大が見込まれるAIデータセンター市場を見据え、グローバルでの供給体制を強化する。
同社は、デジタル技術を活用した「デジタルモデルシフト」を成長戦略の中核に位置付けている。2000年にインターネット注文サービスを開始し、設計・発注プロセスの効率化を推進。近年では、3DデータのみでAIが自動見積もりを行う「メビー(meviy)」などのサービスを展開し、設計から調達までのDXを加速させてきた。
今回の増産投資も、こうしたデジタル基盤とグローバル生産体制を背景に、AI特需に対応する取り組みの一環と位置付ける。ミスミグループは、設計・調達プロセスの効率化と安定供給を通じて、ものづくり現場の生産性向上とコスト削減の両立を支援し、今後も成長分野への対応を強化していく。
<プロジェクト概要>
・事業内容:データセンター向け製造装置に使用される自動ステージの増産
・投資額:約20億円
・投資先:中国・ベトナムの自動ステージ製造拠点
・効果:自動ステージの供給能力を従来比で倍増
・背景:生成AI普及によるデータセンターおよび光トランシーバー需要の急拡大
・狙い:確実短納期体制の強化とグローバル供給力の向上
コメントを投稿するにはログインしてください。