ファナックは1月28日、同社が開発した全電動射出成形機「FANUC ROBOSHOT SCシリーズ」が、第68回日刊工業新聞社「十大新製品賞」の本賞に選定されたと発表した。
「十大新製品賞」は1958年に創設された制度で、毎年その年に製品化・実用化された新製品の中から、モノづくりの発展や日本の国際競争力強化に大きく寄与する優れた製品を日刊工業新聞社が厳選して表彰する権威ある賞である。
今回受賞したROBOSHOT SCシリーズは、「高い成形性能」「高い稼働率」「使いやすさ」を徹底追求した最新世代の全電動射出成形機で、特に金型の大・複雑化トレンドに対応した設計刷新が評価された。
主な特長として、型締機構の基本スペックを大幅に拡張した点が挙げられる。タイバー間隔および型開閉ストロークを従来機比で拡大することで、より大型・深肉金型の搭載を可能とし、金型設計の自由度を飛躍的に向上させた。これにより、自動車部品や容器・包装用途をはじめ、多様な樹脂成形ニーズへの柔軟な対応力が強化されている。
さらに、トグル機構部の最適設計により型開閉動作の高速化を実現。サイクルタイムの短縮が図られ、生産性向上に直結する。実機評価では、特に中・大型機(例:S350Cクラス)で開閉時間の約1秒短縮(約40%向上)が確認されており、包装分野など高タクト要求用途での競争力強化が期待される。
省エネ面でも進化を遂げている。可塑化工程における消費エネルギーを「伝熱」「せん断」「ロス」の3要素に分解して画面にわかりやすく表示する機能を標準搭載。また、エネルギーロスを最小限に抑えるバレル温度自動調整機能を新たに追加し、電力消費の可視化・最適化を促進する。これらの取り組みは、脱炭素化・ESG経営を進めるユーザー企業にとって大きなメリットとなる。
ファナックは今後、ROBOSHOT SCシリーズを軸に、全電動機のさらなる高性能化・省エネ化を推進し、顧客工場の生産性向上と持続可能な製造の実現を強力に支援していく方針。
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