英国建機工(CEA)、シーザー(CESAR)の登録システムが70万台達成

・カワサキ(Kawasaki)が節目の機体に

英国建設機械工業協会(Construction Equipment Association:CEA)2026年1月15日

英国の建設・農業機械向け盗難防止・登録制度であるシーザー・スキーム(CESAR Scheme)は、登録システムの累計導入台数が70万台に到達したと発表した。節目となる70万台目のシステムは、英バーミンガムのNECで開催中の農業・建機展示会「ラムマ(LAMMA)」の会場で、1月14日に公表された。該当機体のメーカーは、長年シーザーを支持してきたカワサキ(Kawasaki)である。

シーザーは2007年に運用を開始し、現在では英国における建設機械・農業機械の公式セキュリティおよび登録制度として定着している。建設、農業、レンタル(プラントハイヤー)分野を中心に数十万台の機械に搭載され、主要OEM各社が採用を進めてきた。

カワサキは従来から自社機械にシーザーを標準装備しており、今回の70万台目との関連付けは、盗難防止を「オプション」ではなく「標準仕様」として位置付けるメーカー各社の継続的な取り組みを象徴するものとなった。

シーザーは、データタグID(データタグID/Datatag ID Ltd)の多層フォレンジックマーキング技術を基盤としており、登録された各機械には恒久的かつ固有の識別情報が付与される。この情報は、警察や法執行機関が24時間アクセス可能な安全なデータベースに登録され、所有者確認の迅速化や盗難機械の回収支援に活用されている。システムは、視認可能なIDプレート、RFIDトランスポンダー、データドット(Datadots®)、フォレンジックDNAを組み合わせた構成となっている。

英国では機械盗難による経済損失が毎年数百万ポンド規模に上るとされるが、警察および保険データによれば、シーザー登録機は未登録機に比べて盗難に遭う確率が4分の1、回収される可能性は6倍に高まるという。こうした効果を背景に、JCB、クボタ(Kubota)、マニトウ(Manitou)、ジョンディア(John Deere)、ニューホランド(New Holland)、カワサキ(Kawasaki)など多くのメーカーが、出荷前の標準装備としてシーザーを採用している。

シーザーを所有する英国建設機械工業会(CEA/Construction Equipment Association)の最高経営責任者(CEO)、ヴィキ・ベル(Viki Bell)氏は次のように述べている。
「70万台の達成は、シーザーが建設・農業分野に深く根付いたことを示している。メーカーがセキュリティを標準化する流れは、盗難防止と回収率の向上に確かな効果をもたらしている。この節目は、業界、警察、そしてデータタグとの協力の成果だ」

また、データタグIDのマネージングディレクターであるケビン・ハウエルズ(Kevin Howells)氏は、「70万台の導入は、メーカーおよび業界全体の長期的なコミットメントの結果だ。シーザーは盗難を減らし、回収率を高め、警察に実用的な識別手段を提供している。それが標準仕様として指定され続ける理由である」とコメントした。

シーザー・スキームは、CEAが所有し、英国農業技術者協会(AEA/Agricultural Engineers Association)および発電システム製造・供給業者協会(AMPS/Association of Manufacturers and Suppliers of Power Generating Systems)の支援を受けて運営されている。英国全土の警察が制度を後押ししており、路上や港湾でシーザー登録機を識別できるよう訓練を受けた警察官が、盗難機械の国外流出防止にも取り組んでいる。

カワサキのセールス&マーケティングマネージャーであるクレイグ・ワトソン(Craig Watson)氏は、「当社の機械が利用者の日常業務にとっていかに重要かを理解している。セキュリティはオプションではなく、製品の一部だ。ラムマで発表された70万台目との関わりは、顧客の機械と事業を守るという当社の姿勢を示している」と述べた。

カワサキは2024年、英国の機械盗難防止法(Equipment Theft (Prevention) Act 2023)を見据え、ユーティリティ用途を含む全ATVモデルにシーザーを標準採用する方針を表明している。これにより、すべての新型カワサキATVにデータタグ技術が組み込まれ、購入直後から盗難防止機能を備える体制が整えられた。

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