・需要環境の正常化を受け、ドイツ工場を閉鎖しフランスに集約
Construction BRIEFING:2026年1月14日
ヤンマー・コンパクト・イクイップメント(Yanmar Compact Equipment、以下ヤンマーCE)は2025年12月、欧州における生産体制の見直しを進める方針を明らかにした。ドイツ・クライルスハイム(Crailsheim)工場を2025年末までに閉鎖し、ホイールローダーの生産をフランス・サン=ディジエ(Saint-Dizier)工場に集約する。
同社は今回の再編について、2021~2022年にかけての高水準な販売の反動を経て、「より持続可能な需要のリズム」に適応するための措置だとしている。2025年11月にヤンマーCE社長に就任したジョン・ロペス(Jon Lopez)氏は、「これは業界全体が直面している課題であり、健全なプロセスだ。将来に向けて、より強く効率的な基盤を築くためのものだ」と述べた。
ロペス氏は、コロナ禍後の需要急増期を「シュガーラッシュ(砂糖を摂取した直後の一時的な高揚)」と表現。「重要なのは将来への備えだ。現在の現実に合わせつつ、将来に投資し、需要が再び拡大した際にも事業を拡張できる強靭な体制を維持する」と語っている。
クライルスハイム工場は1978年に開設され、敷地面積は6万5,000㎡。これまでホイールローダーの主力生産拠点として機能してきた。一方、サン=ディジエ工場は1989年稼働、敷地面積は5万4,000㎡で、主に油圧ショベルを生産している。
■EMEA地域での成長戦略を明確化
ロペス氏は、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域での大きな成長機会に言及。「生産リソースの最適化と製品ラインアップの進化により、品質、信頼性、顧客体験の面で新たなベンチマークを打ち立てていく」と強調した。その上で、「欧州、中東、アフリカ全域の顧客やパートナーに対するコミットメントは変わらない。将来に向けた投資と事業基盤の構築を継続していく」と述べた。
また、今後の小型建設機械における技術革新の方向性として、安全性、コネクティビティ、持続可能性を挙げ、電動化、テレマティクス(Telematics)、AI(人工知能)が開発ロードマップの中核になると説明した。
「すべては安全性から始まる。その上で、電動化やデータ駆動型技術が次のイノベーションの時代を形作る。ヤンマーはこれらの分野に積極的に投資しており、それが顧客に長期的な価値を提供する道だ」とロペス氏は語っている。