米カミンズ、10リットル級新型ディーゼル「X10」を発表

・中排気量市場にヘビーデューティ性能、レンタル発電機も拡充

カミンズ(Cummins):2026年1月16日

コロンバス(米インディアナ州)、カミンズは、建設・作業現場向け用途を対象に、新型中排気量ディーゼルエンジン「X10」とレンタル向け発電ソリューションを発表した。米国で開催された「ワールド・オブ・コンクリート(World of Concrete)」で初披露した。X10は10リットルクラスながらヘビーデューティ用途に対応する性能を備え、厳しい建設・作業環境での耐久性と効率性を両立。一方、レンタル発電機は柔軟で信頼性の高い電源供給により、現場や仮設用途のニーズに応える。

■10リットル新型「X10」、次期排ガス規制を見据え量産へ

X10は現在、量産化に向けた最終段階にあり、2027年に予定される次期排出ガス規制への対応を見据えつつ、現行レベルの性能維持を可能にする設計とした。
カミンズのボケーショナル事業担当ゼネラルマネジャー、オベド・ルイス(Obed Ruiz)氏は「X10は、不要な複雑性を増やすことなくヘビーデューティ性能を求める顧客にとって明確な次の一歩となる」と述べ、「出力、耐久性、効率性を維持しながら、次の排ガス規制時代への移行を支援する」と強調した。

X10は、実績のあるL9およびX12をベースに開発。最大で約2%の燃費改善を実現しつつ、よりコンパクトなパッケージにヘビーデューティ性能を集約した。コンクリートミキサー、ダンプトラック、廃棄物収集車、ユーティリティ車両など、高負荷・高稼働率用途を主なターゲットとする。

北米オンハイウェイX10のプロダクトマネジャー、タラ・ジョンソン(Tara Johnson)氏は「40年にわたる重負荷用途の設計経験を生かし、L9の耐久性とX12に匹敵する出力を、より小さな設置スペースで実現した」と語った。会期中は、カミンズのブース(C6111)で実機展示を行う。

■レンタル向け発電機、12kWまでラインアップ拡充

カミンズのレンタル電源ソリューション(Cummins Rental Power Solutions)は、建設、産業、インフラ、イベント分野向けに、12kW~1000kWまでの発電機を展開する。オンハイウェイ・オフハイウェイ双方のレンタルフリートを対象に、稼働率向上と運用効率化を支援する。

今回新たに投入した「C12D6RE」は、出力12kWクラスのレンタル対応発電機。米国の排ガス規制「ティア4ファイナル(Tier 4 Final)」に適合し、コンパクトな筐体で静粛性と高効率運転を両立した。

カミンズ・パワー・ジェネレーション(Cummins Power Generation)で北米レンタル市場を統括するジョン・ギボンズ(John Gibbons)氏は「多用途に対応できる、信頼性と拡張性の高い電源への需要が高まっている」とし、「C12D6REの投入で、12kWクラスまで容易に導入できる電源を提供できるようになった」と述べた。

C12D6REは長時間運転、簡素化した診断機能、幅広い環境条件下での安定出力を特徴とする。業界トップクラスの3年保証と、カミンズのグローバル部品・サービスネットワークにより、稼働率向上と総保有コスト低減を支援する。

■車体架装メーカー向け支援も強化

カミンズは、車体架装メーカーやアップフィッター向けに、オンラインフォーラム「パワー・トゥ・ビルド・コミュニティ(Power to Build Community)」を開設。最新エンジンやハードウエア、ソフトウエアの統合に関する技術情報を提供する。X10のような新型パワートレイン導入時に必要となるシャシーや車体構成の最適化を支援し、現場からのフィードバックを製品改良に反映する。

カミンズは、2026年のワールド・オブ・コンクリートでX10とレンタル発電機を同時に展示し、建設・作業現場向け動力分野でのリーダーシップを強化。グローバルなサービス網を背景に、現場を選ばない動力・電源供給を提案していく。

■会社概要
カミンズ(Cummins Inc.)は、1919年創業のグローバル動力機器メーカー。ディーゼルおよび代替燃料エンジン、電動・ハイブリッドパワートレイン、発電システム、後処理装置、ターボチャージャー、燃料系、制御機器、トランスミッション、アクスル、ブレーキなどの主要コンポーネントを幅広く手掛ける。
事業はエンジン、コンポーネント、ディストリビューション、パワーシステム、電動化事業を担うアクセレラ・バイ・カミンズ(Accelera™ by Cummins)の5部門で構成。世界各地に生産・サービス拠点を展開し、従業員数は約7万人。2024年の売上高は341億ドル、純利益は39億ドル。脱炭素戦略「デスティネーション・ゼロ(Destination Zero)」の下、エネルギー転換を見据えた技術開発を進めている。本社は米インディアナ州コロンバス。

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