英自動車協会 AAなど、道路補修に「5年保証」導入を提言、短期補修の是正で税負担軽減へ

JCB:2026年1月15日

ロンドン、英自動車協会のAA(オートモービル・アソシエーション、AA:Automobile Association)などで構成する「ポットホール・パートナーシップ(Pothole Partnership)」はこのほど、緊急対応を除く全ての道路の穴(ポットホール)補修工事に対し、最低5年間の保証制度を義務付けるよう提言した。短期的な補修の繰り返しによる公的資金の無駄を防ぎ、自治体の税負担軽減につなげる狙い。

同パートナーシップは、AAのほか、建設機械メーカーのJCB(ジェーシービー、JCB)、英国自転車競技連盟(ブリティッシュ・サイクリング、British Cycling)、全国モーターサイクリスト評議会(National Motorcyclists Council)で構成され、約2年前に発足。近年、政府が地方自治体に追加拠出している道路補修予算の多くが、耐久性に乏しい短期的な修繕に使われ、12カ月以内に再補修が必要となるケースが多いと警鐘を鳴らしてきた。

今回の提言は「ナショナル・ポットホール・デー(National Pothole Day)」に合わせて発表されたもので、AAが公表した最新データも背景にある。2025年にAAが対応したポットホール関連の救援要請は61万3,638件に達し、1日平均では1,681件。月別では2025年1月が5万8,380件、12月が5万8,275件と高水準が続いている。

AAのエドマンド・キング会長(Edmund King)は、「ポットホールは車両を損傷させるだけでなく、自転車やオートバイ利用者の命を危険にさらす」と指摘。その上で、「自治体と請負業者に対し、緊急対応以外の全ての補修工事に5年保証を義務付けるべきだ」と述べた。

保証制度では、補修後5年以内に同じ箇所で再発した場合、無償で再修繕を行うことになる。「納税者の負担軽減につながるだけでなく、最初から適切な工事を行うインセンティブになる」と強調した。

建設機械メーカーのJCBは、従来工法に比べ約4倍の速度で補修でき、コストを半減できる専用機「JCB ポットホール・プロ(JCB Pothole Pro)」を製造している。JCBのゼネラルマネージャー、ベン・ローディング氏(Ben Rawding)は、「英国各地の自治体ですでに導入効果が出ており、迅速かつ低コストで耐久性の高い補修を実現している」と説明。「今回提案された保証制度は、自治体税負担の抑制と恒久的な道路補修を後押しする有効な取り組みになる」との見解を示した。

短期補修から耐久性重視への転換を求める同パートナーシップの提言は、今後の英国道路インフラ整備政策や補修機械需要にも影響を与えそうだ。

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