日揮HD、立川市と廃食用油再資源化で協定

・国内初の大規模SAF製造プラント、堺製油所で稼働中

日揮ホールディングス(日揮HD)は1月14日、東京都立川市、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYと共同で、持続可能な航空燃料(SAF)の原料となる廃食用油の資源化促進に向けた連携協定を締結したと発表した。立川市は都内自治体として初めて、学校給食から回収した廃食用油をSAF製造に利用する取り組みを8月から開始する予定。

■堺製油所に完工したSAF製造装置

SAFFAIRE SKY ENERGYが運営するSAF製造装置は、コスモ石油堺製油所(大阪府堺市)内に2024年12月に完工し、2025年4月からすでにSAFの供給を開始している。同装置は国内初の大規模SAF生産設備として注目を集めており、国際的な持続可能性認証であるISCC CORSIA認証を取得した製品を供給している。

日揮HDとレボインターナショナルは、コスモ石油と共同で2022年に新会社SAFFAIRE SKY ENERGYを設立。廃食用油の収集からSAFの製造・輸送・供給に至るまでの一貫したサプライチェーン構築を進めてきた。今回の立川市との協定により、原料調達ルートのさらなる拡大が期待される。

■市民参加型の資源循環スキーム

立川市では2月上旬から、市内3か所(市役所、クリーンセンター、総合リサイクルセンター)に設置された回収ボックスで市民からの廃食用油回収を再開する。回収された廃食用油はレボインターナショナルが収集し、堺製油所内のプラントへ運搬。国産SAFの原料として再資源化される仕組みだ。

同市は2025年6月から10月まで実施された東京都の「家庭の油 回収キャンペーン」に参加していたが、市民から継続実施を望む声が多く寄せられたことから、今回の協定締結に至った経緯がある。

■「Fry to Fly Project」で裾野拡大

日揮HDが発起人となって設立した「Fry to Fly Project」は、家庭や店舗から出る廃食用油を原料とするSAFで航空機を飛ばす世界の実現を目指すプロジェクト。賛同する企業・自治体・団体が参画し、日本国内における資源循環の促進を進めている。立川市も同プロジェクトに参画した。

日揮HDとレボインターナショナルは2023年8月、東京都の「廃食用油回収促進に係る事業提案」に採択され、都と協定を締結済み。都は2025年5月から10月の世界陸上開催を契機に「家庭の油 回収キャンペーン」を展開し、都内約80か所で回収を実施した実績がある。

今回の取り組みは、ゼロカーボンシティ実現に向けた市民参加型の脱炭素・資源循環型社会構築の一環として位置付けられており、製造装置の安定稼働と原料供給網の拡充により、国内SAF生産体制の強化が進むことになる。

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