三菱重工、カタール発電造水プロジェクトに最新鋭JAC形ガスタービン4台を初納入

・水素対応M701JAC形を採用、2028年運転開始へ
・電力240万kW・淡水49.5万トン/日を供給

三菱重工業は1月14日、カタールで進む大規模発電造水プロジェクト「ファシリティE(Facility E)」向けに、最新鋭のM701JAC形ガスタービン4台を受注したと発表した。カタール向けにJAC形を納入するのは今回が初めて。プラントの運転開始は2028年を予定している。

同案件は、カタール国営石油会社およびカタール送電水道公社、住友商事、四国電力、韓国南部発電、韓国海外インフラ都市開発支援公社が出資して設立した事業会社「ラス・アブ・フォンタス パワー カンパニー(Ras Abu Fontas Power Company)」が推進する発電造水プロジェクト。三菱重工業は、EPC(設計・調達・建設)を取りまとめるサムスンC&T(Samsung C&T Engineering & Construction Group)と協力し、ガスタービンおよび関連機器を供給する。

建設地は、首都ドーハの南約25kmに位置するラス・アブ・フォンタス地域。完成後は、カタール国内の送電容量の約20%に相当する240万kWの電力と、1日当たり約49万5,000トンの淡水を供給する計画で、同国における電力・水インフラの中核を担う。

三菱重工業は本プロジェクトにおいて、ガスタービン4台の供給に加え、事業会社との間で長期保守契約(LTSA)も締結。商業運転開始後は、同契約に基づき設備の安定稼働を支援する。発電機には三菱ジェネレーター製を採用する。

採用されるM701JAC形ガスタービンは、高効率・高信頼性に加え、優れた起動・負荷変動特性を備えた最新鋭機。水素混焼にも対応しており、低炭素化を志向するカタールの国家ビジョン「National Vision 2030」に沿ったエネルギー供給を可能にする。三菱重工業は、同機を通じてカタールの電力系統の安定化と長期的なエネルギー戦略の実現に貢献するとしている。

同社グループは今後も、高効率で信頼性の高いガスタービン発電設備の普及を通じ、世界各地の電力安定供給とエネルギーの脱炭素化を両立させる取り組みを進める方針だ。

<プロジェクト概要>
プロジェクト名:ファシリティE(Facility E)発電造水プロジェクト
建設地:カタール・ラス・アブ・フォンタス地域(ドーハ南約25km)
主要設備:M701JAC形ガスタービン4台
発電容量:240万kW
造水能力:49.5万トン/日
運転開始予定:2028年
事業会社:ラス・アブ・フォンタス パワー カンパニー
EPC:サムスンC&T
保守体制:三菱重工業による長期保守契約(LTSA)

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