米オシュコシュ傘下のJLG、建設ロボティクスのCanvasを買収、「次世代現場」構想を加速

・自律・ロボット技術で“作業を支援する機械”から“作業を実行する機械”へ

JLG(JLG Industries, Inc.):2026年1月6日

JLGは1月6日、建設ロボティクス技術を手掛ける米キャンバス(Canvas、サンフランシスコ)の中核技術を取得したと発表した。高所作業車やテレハンドラーを展開するJLGは、今回の買収を通じて自律・知能化技術を強化し、「ジョブサイト・オブ・ザ・フューチャー(Job Site of the Future)」構想の実現を加速する。JLGは米オシュコシュ(Oshkosh Corporation)傘下企業。

今回取得したのは、米サンフランシスコを拠点とするCanvasが開発してきた建設ロボティクスの中核技術。内装工事向けロボット分野で先駆的な実績を持ち、JLGはこの戦略投資により、従来の「作業を可能にする機械」から、自律的に「作業を実行する機械」への転換を進める。

両社の関係は約6年前、Canvasがロボット開発のベースとしてJLGの高所作業プラットフォームを採用したことから始まった。その後、繰り返し作業の自動化や品質の均一化を可能にする技術へと発展し、安全性、生産性の高い建設現場づくりに貢献してきた。

Oshkoshのアクセス事業部門社長兼エグゼクティブ・バイスプレジデントのマヘシュ・ナラン(Mahesh Narang)氏は、「部分的な自律性を備えたロボティクス技術を統合することで、人手不足が深刻化する環境下でも、作業チームがより多くの仕事をこなせるようになる。今回の投資は、JLG機器で顧客が実現できる可能性を大きく広げる」と述べた。

また、アクセス事業部門CTOのシャシャンク・バティア(Shashank Bhatia)氏は、「建設業界では、生産性向上や効率化、品質の安定化に向け、ロボティクスと自動化の重要性が一段と高まっている。今回の買収は技術ロードマップを強化し、現場で測定可能な価値を提供するソリューションの投入を加速させる」と語っている。

■内装工事向けロボット技術をJLG機器と融合

Canvasは、世界初の乾式壁仕上げロボットの開発で知られる。同ロボットは、ロボットの高精度制御と熟練作業者の技能を組み合わせ、内装仕上げ工程の自動化を実現。手直し作業の削減や品質の均一化を図りつつ、作業者の身体的負担を軽減する。

JLGは今回の技術取得により、ロボットのエンドエフェクタ(作業ツール)や自律制御技術を高度化し、高所作業車などのアクセス機器と組み合わせた内装工事向け用途への展開を進める。反復的で身体的負荷の高い作業をロボットが担い、技能者が付加価値の高い業務に集中できる環境づくりを目指す。

■次世代建設現場の実現へ

今後はCanvasの開発チームがJLGに加わり、ロボット化・自律化ソリューションの開発を本格化する。バティア氏は「Canvasのメンバーは、深い技術力と創造性、そして現場課題への理解を兼ね備えている。次世代の専用ソリューションへと発展させる大きな可能性がある」と期待を示した。

JLGは、建設現場の生産性向上と人手不足対応を見据え、自律・ロボット技術を核とした製品・サービスの拡充を進める方針。

<会社概要>
■JLG(JLG Industries, Inc.)は、高所作業車を中心とするアクセス機器の世界大手メーカー。移動式高所作業車(MEWP)やテレハンドラー(伸縮式フォークリフト)を主力とし、建設、インフラ、物流、メンテナンス分野向けに幅広い製品群を展開している。主力ブランドにはJLGの高所作業車のほか、テレハンドラーのJLG、スカイトラック(SkyTrak)などがある。

JLGは、米オシュコシュ(Oshkosh Corporation)傘下のアクセス機器事業を担う中核企業で、製品の電動化、デジタル化、自律化を通じた「次世代建設現場」の実現を戦略に掲げる。近年は、単なる機械提供にとどまらず、現場の生産性向上や人手不足対応を支援するソリューション志向を強めている。

■オシュコシュ(Oshkosh Corporation)は、特殊車両・産業用機械を手掛ける米国企業。消防車、空港用車両、防衛関連車両、建設・アクセス機器などをグローバルに展開し、世界150カ国以上で事業を展開している。グループ全体で約1万8,000人を擁し、JLGのほか、ピアース(Pierce)、マクニールス(McNeilus)、オシュコシュ・ディフェンス(Oshkosh Defense)など多数のブランドを傘下に持つ。

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