・建設現場・地域社会・空港の「次世代ワークフロント」を提示
オシュコシュ(Oshkosh Corporation):2026年1月6日
オシュコシュは1月6日、米ラスベガスで開催中の「CES 2026」に出展し、自律化(オートノミー)、AI(人工知能)、コネクティビティ、電動化を融合した最新技術を披露した。建設現場、住宅地、空港といった多様な現場を対象に、消防士、空港地上スタッフ、郵便配達員、兵士、建設作業員など“日常のヒーロー”を支援する安全性・直感性・生産性に優れたソリューションを提示した。
同社は、用途特化型車両・機器の大手として、現場作業の在り方を「作業を支援する段階」から「作業を実行する段階」へと進化させることを目指しており、CES会場では実運用を想定した技術展示を行っている。
■建設現場:高所作業の安全性と自動化を推進
建設現場は依然として人手作業が多く、作業フローの分断や非効率が課題となっている。オシュコシュは高所作業車ブランドのジェイエルジー(JLG®)を通じ、人・機械・工具・資材をつなぐインテリジェント・エコシステムを構築。CESでは、作業実行型の自律・接続機器へと進化させる2つの新技術を公開した。
一つ目は、自律エンドエフェクタを搭載した次世代電動アーティキュレーテッド・ブームリフト。従来の高所作業車を産業用ロボットへと進化させ、溶接、塗装、ダクト施工、資材搬送など反復作業を高所での人手作業なしに実行できる。電動化により低騒音・低排出を実現し、環境制約のある現場での適用範囲を広げる。このシステムは「CES 2026 イノベーションアワード」のロボティクス部門で最高賞を受賞し、建設・産業技術部門でも表彰された。
二つ目は、リーダー・フォロワー方式を採用したマイクロサイズのシザーリフト。先行機を操作するだけで複数台が追従し、資材や機器を効率的に搬送する。複数台を連動させ、Iビームなどを同期して持ち上げ、設置完了をクリアスカイ(ClearSky™)スマートフリート技術を通じて他機に通知することも可能だ。データセンターや狭隘現場向けに適した仕様となっている。
さらに同社は、建設ロボティクス企業キャンバス(Canvas)が開発した中核技術を取得。世界初のロボット式内装下地仕上げシステムを開発した同社技術を取り込み、接続型・自律型・知能化機器のポートフォリオを拡充した。
■地域社会:ごみ収集と道路安全をAIで高度化
オシュコシュは「未来の街区(ネイバーフッド)」構想を加速させている。CES 2026では、廃棄物収集と道路安全分野におけるAI活用を前面に打ち出した。
注目技術の一つが、AI搭載リサイクル汚染検知システム。回収時にカメラとエッジAIで異物混入をリアルタイム検知し、地点ごとにデータを可視化。自治体や収集業者、住民へのフィードバックを通じてリサイクル率向上と埋立廃棄物削減を支援する。
また、自律型電動ごみ収集ロボット「ハリー(HARR-E:Hailable Autonomous Refuse Robot, Electric)」は、スマートフォンアプリによるオンデマンド回収を可能にする。CES 2026では二分割構造に進化し、集積所への移送を容易にしたほか、回収量の計測やAI最適ルート機能を搭載。住宅地、キャンパス、商業施設、屋内施設まで適用範囲を広げている。
さらに、衝突回避・緩和システム(CAMS:Collision Avoidance Mitigation System)は、消防・救急・警察・レッカー作業員など路上作業者向けに展開を拡大。現場での危険察知をAIが支援し、安全性向上に寄与する。
■空港:電動化と自律ロボットで運営効率を革新
空港分野では、電動化と自律ロボットを中核に据えた2つの技術を紹介した。
一つは、ストライカー・ボルテラ(Striker® Volterra™)電動空港救難消防車(ARFF)。45トン車両を25秒未満で時速50マイルまで加速させる高性能と、排出削減を両立し、「CES イノベーションアワード」旅行・観光部門で最高賞を受賞した。
もう一つは、モジュール型自律空港ロボット。航空機到着から出発までの地上作業を支援し、夜間や悪天候でも反復作業を自律的に実行する。防衛分野で実績のあるプラットフォームを商用転用し、空港運営のROI向上を狙う。
■CES会場で実演と技術講演を展開
オシュコシュはラスベガス・コンベンションセンター西館ブース4418で実演展示を行うほか、自律化、AI、電動化をテーマとしたテックトークを連日開催。建設、廃棄物、空港といった各分野における技術活用の方向性を発信している。
■オシュコシュ概要
オシュコシュ(Oshkosh Corporation)は、用途特化型の車両・機器を手がける米国メーカー。本社はウィスコンシン州。世界で約1万8,000人を雇用し、150カ国以上で事業を展開する。主なブランドは、ジェイエルジー(JLG®)、ピアース(Pierce®)、マクネイラス(McNeilus®)、オシュコシュ・エアポート・プロダクツ(Oshkosh® Airport Products)、オシュコシュ・ディフェンス(Oshkosh® Defense)など。
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