カナデビア、水素特化ファンドに出資

・山梨に量産工場、グローバル展開を加速

カナデビアは11月27日、水素関連分野に特化した投資ファンド「Japan Hydrogen Fund L.P.」への出資契約締結を機関決定したと発表した。水電解装置技術の国際競争力強化を図り、水素社会の実現に向けた事業展開を加速させる。

同ファンドは2024年8月、一般社団法人水素バリューチェーン推進協議会(東京都港区)、アドバンテッジパートナーズ、三井住友DSアセットマネジメントの協力により設立。水素やアンモニア、合成燃料などの製造・貯蔵・輸送施設、関連技術・サービス提供会社への投資を通じ、水素サプライチェーンの早期社会実装とスケールアップを目指している。

ファンドの特徴として、日本の技術の海外展開、日本のファイナンス機能の活用、日本の需要家ニーズと世界の結びつけを掲げ、産業競争力強化やエネルギー安全保障の確保、災害レジリエンス向上をミッションとしている。

カナデビアは水素発生装置事業を積極展開しており、山梨県都留市に水電解スタックの量産工場建設を決定済み。同社執行役員の山本淳一脱炭素化事業本部長は「本ファンドへの出資を通じ、グローバルな視点での技術革新やパートナーシップを推進し、水素利用の社会実装および持続可能な社会の実現に貢献したい」とコメントしている。

アドバンテッジパートナーズ共同代表の笹沼泰助氏は「カナデビア様が有する水素電解装置、水処理装置、化学反応器等の技術を高く評価している。本ファンドでの取り組みを通じて、日本と世界のカーボンニュートラルへの取り組みに寄与したい」と述べた。

ニュースリリース