日機装、欧州EPC向けにFSRU用極低温ポンプを受注、LNG市場拡大に対応

日機装は11月26日、連結子会社クリーンエナジー&インダストリアルガス(CE&IG)グループが、欧州の大手EPC(設計・調達・建設)企業と、浮体式貯蔵再ガス化設備(FSRU)向けクライオジェニックポンプの納入契約を締結したと発表した。

契約は、LNG船3隻をFSRUへ改造するプロジェクト向けに計12台のサブマージド型高圧遠心ポンプを供給するもの。ポンプはCE&IGグループの北米拠点で製造され、アジア地域で船体へ搭載される予定。LNGの再ガス化システムに移送する主要機器として使用される。

FSRUは沖合でLNGを貯蔵・気化し、陸上へガスを供給する設備で、陸上ターミナルより建設期間が短く、コスト効率・柔軟性に優れることから、LNG需要の拡大とともに市場拡大が見込まれている。CE&IGグループはこうした潮流を受け、今年ドイツ・ハンブルグに新拠点を開設し、欧州を中心に船舶関連事業の体制強化を進めている。

同グループのEMEA地域担当バイスプレジデント、オーレ・スカトカ=イェンセン氏は、「世界的な低炭素エネルギーへの転換が進む中、FSRUは信頼性の高いLNG供給ソリューションとして重要性を増している。当社は極低温技術とLNG再ガス化分野の豊富な実績を基に、EPC企業や船主のパートナーとして最適なソリューションを提供していく」とコメントしている。

CE&IGグループは、極低温機器およびソリューションを手掛ける日機装の事業グループで、低炭素エネルギー・産業ガス分野を中心に世界20カ国以上で展開。1,800名超の従業員を擁する。

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