三一(SANY):2025年11月24日
11月24日、三一がインドネシアへ輸出した大型クローラクレーン「SCC12500A」が、ジャカルタにおけるプロジェクト現場で初吊作業を成功裏に終えた。同機は同国向けでは最大クラスとなる能力を持つモデルで、今回は現場に投入された「SCC5000A」「SCC4000A」とともに三機協調吊り作業を実施し、重量500トンの掘削プラットフォーム基礎架台の精密据付を行った。
現場作業では、3台の機体が示した安定性・応答性・制御精度が評価ポイントとなり、オペレーターや施工管理側から高い評価が寄せられた。
■高能力と安全機能を両立した主力モデル
SCC12500Aは同社を代表する大型クローラクレーンで、強力な吊り上げ能力に加え、安全機能と施工効率を重視した設計が特徴。構造はモジュール式で現地組立性に優れ、無線リモート操作、全自動負荷モーメントリミッター、ブーム制限装置、監視管理システムなどの機能が標準搭載される。
これにより、大型構造物据付や高難度吊り作業など、複雑な施工条件にも対応可能としている。
現場のプロジェクトマネージャーであるMr.Try氏は次のようにコメントした。
「今回が初めてのSCC12500A導入でしたが、その完成度には驚かされました。輸送から組立、稼働開始まで全工程が極めてスムーズで、準備期間は想定より大幅に短縮できました。難易度の高いプロジェクトでしたが、三一の技術支援と機体性能により、安全かつ確実に進捗できています。」
■7日間で設置・認証取得、現地チーム体制を強化
同機の導入に際し、三一の技術サービスチームが現地で昼夜体制にて対応し、7日間で組立および調整作業を完了。その後、第三者検査を一回で通過し施工許可を取得、計画通りの現場投入を実現した。
同社は納入後の「ワンストップサービス」を特徴としており、稼働前点検、操作支援、リスク診断、事前トラブル予防などのメンテナンス体制により、稼働率向上と運用コスト削減につなげている。
■信頼性重視のサポート体制が競争力に
三一では、製品提供に加え、顧客志向のサービス体系を競争優位の基盤として位置づける。特に「予防保全型の点検サービス」は、故障による稼働停止リスクを低減し、ROI向上に寄与するとしてユーザーから継続的な支持を受けている。
今回の導入案件を通じ、同社はインドネシアを含む東南アジア圏での大型クレーン需要に対し、引き続き製品ラインアップおよび現地サポート体制を強化する構えだ。
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