メッツォ、濃縮装置向け最大級の分割式ギアリング「SCDH4500」を発売、保守効率と安全性を大幅に向上

メッツォ(Metso):2025年11月20日

フィンランドのメッツォは11月20日、同社として過去最大となる分割式ギアリングの新モデル「SCDH4500」を発表した。鉱山現場における濃縮装置のメンテナンスに変革をもたらす製品として、設置時間の大幅な短縮と作業現場の安全性向上を実現し、顧客のダウンタイム削減と運用コスト低減に貢献する。

■設置時間を半減、大型クレーン不要に

新製品「SCDH4500」は、従来の一体型旋回ベアリングの交換に伴う課題を解消するために設計された。主な特徴は以下の通りである。

・分割設計による工期短縮
2分割構造(two-piece split design)を採用することで、大規模なシステムの分解を不要とし、設置時間を最大50%短縮することに成功した。

・安全性とコストの最適化
大型クレーンによる吊り上げ作業や、重量物の懸架作業を排除できるため、労働安全性が飛躍的に向上する。また、重機レンタル費用や人件費、生産停止に伴う損失(機会損失)の大幅な削減が可能となる。

■既存設備との互換性を確保

今回の新モデル投入は、シックナー製品群の拡充とアフターマーケット能力の強化を図る同社の広範な戦略の一環である。「SCDH4500」は既存のSCDドライブ形状とシームレスに統合できるよう設計されており、高トルクが求められる過酷な用途においても高い互換性と信頼性を発揮する。

メッツォのシックニング・サービス担当プロダクトディレクター、アンドリュー・マッキントッシュ(Andrew McIntosh)氏は次のように述べている。
「革新的な2分割設計により、大規模な分解作業を伴わずに迅速な設置が可能となった。これにより、操業への影響を最小限に抑えるだけでなく、危険な吊り上げ作業を不要にすることで安全性も強化される」

■メッツォについて

メッツォは、骨材、鉱物加工、金属精錬業界向けの持続可能な技術とエンドツーエンドのソリューションを提供する世界的リーダーである。フィンランドのエスポーに本社を置き、約50カ国に1万7,000人の従業員を擁する。2024年度の売上高は約49億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキに上場している。

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