ヤンマーHD、「DBJ環境格付」で21年連続Aランク

・生産現場の脱炭素化と環境マネジメント高度化を評価

ヤンマーホールディングス(大阪市北区)は11月20日、日本政策投資銀行(DBJ)が実施する「DBJ環境格付」において、最高評価であるAランクを21年連続で取得したと発表した。長期にわたり最高評価を維持する企業は限られており、同社の環境経営の継続性と実効性が改めて示されたかたちだ。

DBJ環境格付は、企業の環境経営度を独自の指標で評価し、優良企業に対して融資条件を優遇する制度。今回は、ヤンマーのサステナビリティ体制強化や生産工程での環境負荷低減施策が高く評価された。

■横断的な環境マネジメント体制

同社は「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を掲げ、温室効果ガス(GHG)排出ゼロ化や資源循環の高度化を中長期目標としている。今回の格付では、CSuO(Chief Sustainability Officer)を軸とした全社横断のマネジメント体制の構築や、従業員向け啓発活動の充実が評価項目となった。

■工場・グループでのデータ基盤整備

生産現場では再生可能エネルギーの導入計画を進めるほか、国内外の拠点が環境データを一元管理できるダッシュボードを新たに導入。工場のエネルギー利用実態を可視化し、工程ごとの排出量削減に向けた分析基盤を整備するなど、モノづくり現場の脱炭素化に向けた取り組みが着実に進展している。

■農業領域での社会課題解決

また、「A SUSTAINABLE FUTURE ― テクノロジーで、新しい豊かさへ。」のブランドステートメントのもと、農地保全プロジェクト「SAVE THE FARMS by YANMAR」を地域と連携して推進。エンジン技術やエネルギー変換技術を活かし、農業の持続可能性を高める取り組みも評価対象となった。

ヤンマーHDでは、今後も環境負荷低減とCSR活動を一層強化し、各種ソリューションを通じて顧客企業の脱炭素化にも寄与する方針。

ニュースリリース