メッツォ(Metso):2025年11月19日
・フィンランドの産業機械大手メッツォが、インド市場向けに初のコンパクトサイズのペレットプラントを受注。2027年半ばの稼働を目指す
メッツォ(本社:フィンランド・エスポー)は11月19日、インドのクミネックス・スチール社(Kuminex Steels Pvt. Ltd.)から、カルナータカ州ホスペット(Hospet, Karnataka)に建設するトラベリンググレート式ペレットプラントの受注契約を締結したと発表した。受注額は1,100万ユーロ(約19.8億円、180円換算)で、2025年第4四半期の鉄鋼関連事業の受注実績に計上される。
今回のプラントは、メッツォが開発したモジュラー式の小型ペレットプラントで、インドの成長著しい鉄鋼市場において、中小規模のプレーヤーのニーズに対応する同社初の案件となる。年産能力は150万トンで、2027年半ばの生産開始を予定している。
メッツォの供給範囲は、プラントの設計・エンジニアリング、独自開発の装置類、計装・制御システムの供給に加え、監督業務と技術研修も含まれる。
プラントは幅3メートルの焼結機をベースとした設計で、メッツォの大型製品シリーズと同等の最新技術を採用。小型ながら、同社のフルスケール・トラベリンググレート式ペレットプラントと同水準の高性能と製品品質を実現する。さらに、効率と信頼性を向上させる先進デジタルツール「ビジオペレット(VisioPellet)」と「オプティマス(Optimus)」も導入される。
クミネックス社のサンガメシュ・デサイ(Sangamesh Desai)専務取締役は「メッツォの最先端ソリューションと先駆的技術により、運用の卓越性と効率性を確保できる。排出削減と資源利用の最適化に注力し、持続可能性と環境責任への共通のコミットメントを反映したパートナーシップだ」とコメントしている。
メッツォ鉄鋼事業部門のマティアス・ガブリエル(Matthias Gabriel)部長は「インド初の小型ペレットプラントという重要なマイルストーンであり、小規模容量を必要とする顧客向けに開発した革新的ソリューションだ」と述べた。
メッツォは1970年代からトラベリンググレート式ペレットプラントの技術リーダーとして、インドで既に24基のペレットプラントを建設した実績を持つ。同社の鉄鉱石ペレット化プロセスは、均一なペレットを生成し、低投資・低運転コストで高性能と品質を確保するとともに、エネルギー消費と排出量の削減を実現する。
メッツォは骨材、鉱物処理、金属精錬産業向けの持続可能な技術とエンドツーエンドソリューションを提供するグローバル企業。2024年末時点で約50カ国に約1万7,000人の従業員を擁し、2024年の売上高は約49億ユーロだった。
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